内容説明
出目徳が死んでから数年後、坊や哲はヒロポン中毒による生き地獄に落ちていた。薬欲しさに引き受けた代打ち麻雀で、敵方にイカサマを見破られ、東京を出ることになる。そして、旅の途中で知り合った坊主のクソ丸と少女ドテ子と博打列車で大阪へ向かう――。関西を舞台に“ブウ麻雀”で麻雀の鬼たちと鎬を削る、大傑作ピカレスクロマンの第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
39
色川武大こと阿佐田哲也の半自伝。1巻は戦後すぐの10代の話。2巻は昭和26年、20才過ぎのヒロポン中毒者として始まる。戦いは関西が中心。コミカルな場面もあるぶん無惨さが際立つ。若くて向こう見ずで、強い者に勝つことだけを考える。著者を救う事になる、古風な博打うち、気丈なバーのママ、ニセ坊主と勝気な少女などが一癖あって面白い。でも彼らの気持ちは報われない。彼らの生きざまを著者の存在がどう彩ったのかは、しっかり描かれる。無一文に追い込んだ者さえ、残酷なほどに描写する。本物の感謝とは、よく見ればそういうものだろう2023/06/13
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