内容説明
各国の中央銀行が乗り出した通貨システムの大変革が、ビットコインとは比較にならないほど巨大な影響を、世界に与えようとしている。送金情報を国家が把握し、市中銀行が崩壊するという懸念。通貨覇権を目指す「デジタル人民元」を前に、大きく後れを取った米国と日本。「デジタル通貨危機」を乗り越える道を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
suma2021
1
CBDCの基礎知識と国内外情勢をひとまとめに書かれた書。CBDCについて銀行預金減少の問題とプライバシー問題は理解できたが中銀の通貨発行独占の是非は正直あまり理解できなかった。導入すれば様々な産業で生産性も向上すると思うが、国内においては銀行預金問題に出揃ったキャッシュレス事業者との兼ね合いから導入は難儀なことは推測できる。また充分行き届いている現金社会とオーバーバンキングもあり導入への課題は山積みだ。反面外部脅威としてデジタル人民元との兼ね合いで導入せざる得ないこともあり得る。舵取りが困難なことは納得2022/02/02
takao
1
ふむ2021/12/16
Ryota
0
図書館本を借覧。銀行のビジネスモデルと貨幣経済に関する基礎知識は求められるものの、CBDCの入門書として最適。 CBDCは銀行預金を介さなくてもお金を人に渡せる魔法の通貨だという表現が面白い。また、日本のキャッシュレスは手数料高すぎで普及しないので、手数料無料化を基本としたビジネスモデルとすべきという提言が興味深い。筆者が1940年生まれというのも衝撃。学者はすげー2023/07/26
ハマのプー
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ある程度知識を持っている人向けかな? ちょっと読むのに難儀しました。日本の生産性低下が叫ばれる中、デジタル円に手を抜いていると大変なことになるよという啓蒙の書。電子マネーやQR決済とは影響力が全く違うことが良く分かる。2023/05/07
カン
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中央銀行のデジタル通貨とビットコイン等のパブリックな仮想通貨の違いが分かった デジタル人民元が運用されると中央銀行が危ない? 日本もデジタル通貨の運用を先取りしたい2022/04/23