- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少年/青年)
内容説明
消費税引上げ、買い物袋有料化、新型ウイルス感染拡大…。取り巻く状況に変化は起こるも、新しい生活様式も次第に日常となっていく。現代日本を生きる30代の鬱野たけしの繰り返される毎日のひとり飯。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
83
たしかツイッターで存在を知ってアマゾンで購入した本。 まずそうに食うグルメ漫画とは新境地。そうそう、うつ病ってひどくなると飯がまずくなるんですよね(体験者は語る) 陰謀論動画…。はい、私も怖くない怪談感覚で時々見ていますよ(だって怪談のリアリティが無いからね)。主人公さんは恐怖をさらに高めるためにみているとか?私の鬱、主人公さんの鬱。鬱もいろいろなのですね。2022/01/11
鱒子
62
飯テロとは真逆の漫画。孤独+ネガティブな思考+食事、もぅ美味しいわけがない。悲鳴を上げようとして思いとどまり、シニカルな笑いに変えて心を守る——わたしにとってはそんな漫画。それでも1巻の頃より、主人公 鬱野くんが救われている気がして安心します。居なくなったあの黒猫を連想する最終話はすごく良かった!これで最終巻なんだと勘違いしちゃいました。2021/12/25
キク
54
「川辺に座りパンを食べ、号泣したことはありますか?」(中島みゆきの「悪女」風)僕はないです。でも主人公の鬱野は「人生を完成させるピースが川と高級食パンで揃ったような幸福感、、、でも人生でたどり着いた最上の幸福が、川辺で1人食パンをかじる生活だなんて、、、認めたら僕はこの先、毎日川と食パンのために生きていくことになる。それ以外の人生を失う」と泣く。ド嬢が施川の理想の高校生活だとしたら、鬱ごはんは売れなかったらなっていたかもしれない施川の姿であり、僕だったかもしれない姿だ。人には勧めづらいけど、大事な作品です2021/12/23
ぐうぐう
37
コロナウイルスは、ある意味公平に世界にやってきた。それは鬱野たけしのいる漫画の世界も同様だ。「以前もこれからも黙食ひとり飯」と帯の惹句にあるように、コロナが鬱野に与えた影響は少ないようでいて、やはり大きい。しかし、新しい生活様式もここまで続くとそれが日常と化してしまう。鬱野は鬱積しながらも、世界に、自分に絶望しない。なぜなら彼は、世界を、自分を理解しようとしているからだ。その結果、驚くべきことに、彼は世界を、そして自分を楽しめている。それはつまり、彼のタフさであり、強さだ。第136話は、ズシリと来るぞ。2021/12/30
あーびん
19
コロナで世界は一気に変わってしまった。そしてそれは鬱野たけしの生活を直撃する。30代独身男性のネガティヴで貧しい版『孤独のグルメ』だったのがフードデリバリーの仕事を始めて、シニカルな視線はそのままにずいぶんとタフに行動的になっているように思える。4巻はまるでクローズアップ現代のような社会派ドキュメンタリーの様相をも呈しているが、根本はひとり飯中のどうでもいいたわごとなのがやっぱり最高。2022/01/08