内容説明
芥川賞作家が贈る脱力ミステリ、夏の事件簿登場!
ザリガニを釣って食用とする赤貧生活を送る准教授クワコーを見舞った2つの怪事件。答案用紙と女子大生の水着はなぜ消失したのか?
解説・有栖川有栖
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
100
2015/4/25 Amazonより届く。 2025/4/4〜4/9 2年半ぶりの奥泉作品はクワコーシリーズの第3弾。試験問題の消失を扱う「期末テストの怪」、夏合宿に出かけた文芸部のOGの水着が盗まれた騒動を描く「黄色い水着の謎」の2篇。どちらも、クワコーのヘタレっぷりや女子大生たちのキャラが立っていて、大変面白い。良いユーモアミステリである。有栖川有栖氏の解説もGood。2025/04/09
igaiga
28
モンジとクワコーというか・・・男性陣が無敵である。太宰ファンが卒倒しそうではあるが、そこはキタカタケンゾーに免じて許してやってくれと。解説読んだけど秋編と冬編あるのかなぁー。読みたいなぁー。最後の笑ったジンジンに私も心をつかまれそうになった。2018/01/09
confusion_regret_temptation
26
相変わらずなクワコーとたらちね国際大学文芸部の面々。くだらなさと情けなさにコーティングされているけど、なかなかどうして、謎そのものはそれなりに面白い。有栖川有栖氏の解説が蛇足でありながら不可欠なものになっている。「最後に暴かれるのは、いじらしいまでの人間の小ささである(p292)」。ホント癖になります。2022/09/18
kk
24
「下流大学教員」クワコー先生シリーズの第2作。相変わらずの脱力感と、ウケを狙っているわけでもなさげな、身も蓋もないしょーもなさ。この作品を読んでいる時間の分だけ、人生を無駄に生きた気分にさせてくれます。奥泉先生は天才です。2020/06/12
sankichineko
20
おバカな人が賢そうに見せようとした文章は、回りくどくてねじれていてイラつきます。しかし、カシコイ人が書いたおバカな文章は、冗長なようでいて一本芯が通っているので読みやすく、しかも笑えます。それも物凄く笑えます。5行に一回笑いが来ます。ミステリとしては、日常の謎系。このジャンルによくある、「そんなものこじ付けだろう」感が無く、ミステリとしても十分に楽しめる。しかもキャラが良い。全員のキャラがきちんと立っている。大好きな本です。しかし奥泉作品初心者には決してお薦めできません。2015/06/22
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