メディアワークス文庫 純黒の執行者

著者名：青木杏樹【著者】

KADOKAWA（2021/10発売）

• ISBN：9784049140927

内容説明

怪死体や猟奇殺人事件を捜査する“奇特捜”に所属の刑事・一之瀬朱理には、一つの噂がある――彼の担当した事件は必ず【被疑者死亡】で終わると。
　３年前に起きた一家惨殺事件の唯一の生き残りである朱理。瀕死の重傷の中、突如現れた悪魔を名乗る青年・ベルと契約した朱理は、己の死を回避する代償として、犯罪者の命を捧げていた。
　全ては家族を殺した犯人に復讐をするため――謎めいた狡猾な悪魔・ベルと共に、朱理は凶悪犯罪者逹を葬る。
　冷静無慈悲な刑事×謎めく狡猾な悪魔が紡ぐ、宿命のバディサスペンス！

【登場人物】
◆一之瀬朱理
担当する事件の被疑者は必ず死ぬ、と噂される孤高の刑事。妻子を殺された過去を持つ。
◆ベル
悪魔を自称する、見目麗しい謎の青年。欲望に忠実で奔放な性格。なぜか時代劇が好き。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[はつばあば]

まさかハエの姿をした悪魔がいるなんて・・知らんかったぁ(笑)。本の内容は喜劇じゃなく壮絶なものです。一家惨殺事件の唯一の生き残りである朱理は死にかけた処を悪魔と契約をし復讐を遂げるのですが、その悪魔への報酬がなんと犯罪者の命！。朱理は奇殺人事件を捜査する“奇特捜”に所属の刑事ですから、他の刑事達から【被疑者死亡】を胡散臭くみられてます。朱理自身も葛藤してるんです悪魔にエサを与えることを。でもね、この中で中学生の子がすごいイジメを受けているんです。これってまともな悪魔・蝿の王ならいてもいいかと思う私です

2023/11/09

[よっしー]

タイトルが気になって手に取りました。大切な家族が無惨な殺され方をして、本人も瀕死の重傷。そこを救ってくれたのが悪魔というのがまた皮肉な物ですね…。追っている事件の犯人が必ず死んでしまうという噂(というか、事実？)が出る中、家族を殺した犯人を追う姿を見て応援したくなりました。結果として、犯人の思考が理不尽でしか無かったのですが、事の本質はまだ解決して無いようで…。このま、ま続編に進みます。

2024/10/14

[四弦桜]

妻子を殺され、復讐のため悪魔と契約を交わし悪魔「ベル」とバディを組んだ一之瀬朱理。 復讐を果たすまで生きるために『殺人者』を殺していく連作短編。 特に第3章は響いた✨ そして4章の鬼気迫る描写も最高👍 初のファンタジーミステリ面白かったです😆✨ あとがき必読w

2022/11/07

[あゆ]

妻子を惨殺された刑事が復讐のために手を組んだのは悪魔だった。結構凄惨な事件が続きますが、その中でもジャパンツアーに来るほど日本好きな悪魔のベルの言動が楽しめます。

2021/11/18

[chisarunn]

初読の作家さん、イラスト買い。悪魔と契約を交わした猟奇・奇怪殺人事件専門部署の刑事が、殺人犯を追い詰めて処刑しちゃうという、開いた口がふさがらない設定なのだが（ファンタジーだから！）それなりに面白く読めた。仕置人の時代じゃないでしょ、とか冤罪だったらどーすんの、とかは言いっこなし。（ファンタジーだからぁ！）手を下すのは悪魔だし、猟奇殺人犯を憎む刑事にもきちんと理由があり、フーダニットのミステリ風にもスパイスを効かせてある。もしかしてお買い得だった？別なのを読んでみよう。

2022/06/25