内容説明
勉強もピアノも中途半端で挫折ばかりな高校生・中村朱莉は、熱心に絵に打ち込む同級生・染谷壮吾に憧れていた。
遠巻きに眺めるしかない片思いの毎日。そんなある日、染谷が階段から落ち意識不明の重体で発見される。
悲しみに暮れる朱莉だが、入院中のはずの染谷によく似た人物を校内で目撃してしまう。
「……俺が視えるの?」
それは幽体離脱した染谷本人だった。
失われた染谷の記憶を取り戻し事故の真相を明らかにすべく、朱莉は協力を申し出ることに。
ちょっと不思議な二人の透明な一ヶ月が始まる――。
魔法のiらんど大賞2020 小説大賞〈青春小説 特別賞〉受賞!
夏の終わりを告げる切ないラストに心打たれる純愛青春ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
稲荷
14
事故で幽体離脱したクラスメイトに協力し、なぜ事故が起きたか原因を探っていく話。自分も予想しながら読んだ。そして、2人が影響しあって成長していく姿もこの作品の魅力だったと思う。2021/10/24
あれん
7
かわいいお話だった!どこかで見たことあるような気がして、あと軽く読めそうだと思って借りました。もどかしい感じ、青春ですね笑2025/01/05
色素薄い系
4
面白かった。とても綺麗な物語だったと思う。階段から落下した理由については概ね予想通りだったけどそこに至るまでに明かされた事実が辛すぎたんだが…そんな染谷にとってたった一つの支えが朱莉の存在だったのかなと思うとあのあとちゃんと上手く行ってほしいと願わずにはいられない。2022/04/21
Nori
3
憧れていたクラスメイトが非常階段から落ち意識不明の重体となってしまう。でも、その彼は幽体離脱し少女の前に現れる。彼に隠された秘密とは。そして、お互いがお互いに影響を与えながら少しずつ変わっていく、そんな二人に待ち受ける結末とは。2024/07/14
栗山いなり
3
正直舐めてかかってたけど意外や意外、ミステリ要素のある普通に良さげな恋愛小説だったな2021/11/14