内容説明
薬やその調合技術、秘具性具に精通するよろづ光屋の情ノ字。名に反して、情など一欠片もない彼は、他人を信じない。唯一心を許すのは白犬の鞆絵(ともえ)だけ。しかし、無垢な夜鷹・おしゅんにだけは惹かれた。市井の者から大奥まで身分を問わず、萬の悩みに耳を傾ける中で見出す人間の愚かさ、美しさ。五代将軍・綱吉の世を舞台に、性の深淵とまことの尊さを描いた江戸人情譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
45
トンデモナイ思い違いをしていました(^^;。ずっと萬月さんをエロ専門の女性作家さんだと。なんとまぁ京都在住やのに大阪にいてはるようなイカツイおっちゃんやったとは。そのおっちゃんの(?ごめんなさい。)凄いいい本に当たってフワフワしてるとこです。大体一般主婦が目にしたことのない大人の玩具「御養の物」??がいくつか並んでああそうかと納得し、大奥も夜鷹も男のおもちゃにされてきた女性の悩みを情ノ字によって癒されていくのですが、人が信じられない情ノ字が唯一信頼したのは鞆絵という犬と元夜鷹のおしゅん。KUです是非😁2023/11/17
カザリ
41
するめのような文体。読めば読むほど、味わいがでてくる。ストーリーはなんちゃないのに、読ませる。。まさに職人芸。。デビュー時からうまいなあ。2017/04/30
kazukitti
3
んー面白かった。随分昔にこの作家の作品読んだ時、何だかやけに「無頼気取ってる」のがちょっと鼻についた感じだったんだけど、あれから随分経って作家の変化なのかこちらの変化なのか、そーゆー部分がスッと力が抜けて、アウトローでございという力みがなく真っ当な人間でない連中の「面白み」が飄逸な軽やかさとなってる気がした。話のスジやオチもよくエログッズなんかの薀蓄も面白かったけど、まぁエロかったり情が濃い描写の巧さはあるとは思うけど、提灯記事っぽい解説はアレだけど、やっぱりエロスであってエロじゃないんだよね。続巻乞う。2015/11/01
muuji
1
官能小説のような純愛の話でした。おしゅんが健気で愛おしい。丹念に調べられた江戸時代の風俗や、粋な言葉遣いで主人公情ノ字の色男ぶりが際立たせていました。2017/07/02
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