内容説明
貴族のような容姿と振る舞いが人気の海外民俗学講師・氷室教授。その正体は人ならざる高貴なヴァンパイアで、彼に命を救われた理緒は、教授の【高貴なる者の義務】である“あやかし”調査に駆り出される日々を送っていた。
ある時、夜の病院で骸骨が出るという噂の調査へ向かった理緒は、そこで氷室という姓の不思議な老人と出会う。老人は理緒が調査してきたあやかし事件を懐かしむ様子。ところが氷室教授は、老人のことを知らないと言って……?
高貴で妖しい講義録。謎めいた教授の過去が明らかに?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょん
16
病院で踊るガイコツ、妖精の輪に囚われた少年、ヴァンパイアの吟遊詩人の絡む事件。永遠の生を生きる存在と限られた生を生きる人間の別れという命題をいくつかの関係を知る事で考える理緒くんは、将来的な自分の選択と教授への対応も変わっていくんだろうか。2021/10/30
クルミ
8
シリーズ2冊目。氷室教授にあやかし調査に駆り出される日々の神崎理緒。氷室清一と名乗る老人と出会う。この話がとても良かった。人としての人生を全うするか?ヴァンパイアの氷室教授の手を借りて、ヴァンパイアとなり死なない人生を送るか?清一の死を通して、いろんなことを学ぶ理緒。2024/12/18
てみさま
6
人として生きて老いて死ぬか、ヴァンパイアになって永遠に生きるか。もし、どちらか選択しなければならないとなったら…どうしよう…なんて考えてしまった。そして、どうでも良いことだが、私、みかんの白い筋は綺麗に取る派だ。2023/10/22
ゆみこ
3
1冊を通して、ある人物との出会いと別れのお話でした。 ラストではこれからの選択のお話も。 涙ぐみながら読むシーンもありましたが、最後の主人公と教授の会話は、これからに希望が持てるものでした。 民族学についても書かれており、興味持てます。 知らなかった世界や学問に触れられる小説はワクワクできるので大好きだな。 根っからの悪人がいないところもこのシリーズが好きな理由です。 優しい人たちのお話は癒やされますよね。2022/10/14
mao
2
これはきっと家族の物語!最近泣く事多いなぁ…。2021/10/31