内容説明
もはや機能を失ったかに思えるPTAだが、父母と学校をむすぶただ一つの公的な機関として、いまなお存在しつづけているという事実は変わらない。それはどういう現状なのか、どう変わってゆかなければならないのか。公教育の一断面を示すノンフィクション。
はじめに…今、なぜPTAなのか
序章 「PTAことはじめ」
第1章 「PTA…この素晴らしきもの」
① PTAってどんな組織なのだろう?
② 基本は学級PTA
③ PTA広報は風通しをよくする
④ 王道の今昔
⑤ P連はボトムアップの組織
第2章 「PTA…この悩ましきもの」
① 166日 403時間の現実
② 役員選びはどんどんきつくなる
③ 校長とPTAはどんな関係?
④ P連役員は人柱?
第3章 「どんなPTAをめざすのか」
① PTA史をひもとこう
② 自分の意志で入会する、これが当たり前だ!
③ ゆるやかで自由な求心力を!
④ 今、PTAは変わり始めているのか
⑤ 先駆者の話を聞く
⑥ カワバタ私案を発表します
終章 「和田中PTA事件から見えてきたこと」
あとがきにかえて…今、力を捨てる勇気を
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐっち
17
今年は役選委員を引き受けてしまい…。WEBで検索しているうちに川端さんのPTAのページにたどり着きました。かなり共感できる点が多く、一冊通して読んでみました。東京で割と近くのためか、思い当たることも多く、なるほどなあと思いながら読みました。自分は仕事をしているので、PTA活動とは折り合いがつかないと思ってたのですが・・・。川端さんのPTA出動時間、年間400時間!仕事していなくてもその時間を捻出するのは難しいですね。PTA役員にしかるべき報酬を出すべきではないかとマジに思いました。2013/12/23
遅筆堂
6
今年は中学PTAの副会長、来年は会長というヲレだが、改めて勉強しなおしたところ。生死に関わること以外は大概に!程度が良いのでは。良くも悪くも頑張りすぎるのは如何なものか。PTAについての論点整理には最適な入門書。思想的に偏っていないし、権威的でもない。良書。2009/12/22
みかん
4
PTAの目的、理想、それからもっと自由でいいという考え方。PTAの活動形態は様々。原体験が影響する。2023/07/06
えがお
4
東大卒、妻会社員の『主夫』である著者がご子弟小学校PTA本部役員として登校し仕事した時間、年間のべ403時間!(>_<) !これだけでWMが怖じ気づくには十分(笑) 私自身、3児母として『ノルマ』こなすべく学級委員二年目。時間負担はこの1/10以下だから出来るけど、とても数百時間も捧げられない。。著者提言として、まず自由参加の任意団体である旨もっと周知すべしとあるが、賛成。ほぼフルタイム感覚という仕事もあるとすると、事実上強制力持っている奉仕活動の域は逸脱してるでしょ。効率化も必須。改革期待!2015/11/01
ばいおくん
3
この方はいい学びをしましたね。何よりポジティブ。自分の置かれた立場からマーケティングを行い、自分の納得のいく形を見つけ、それを実行に移す。ご本人は完成度には不満でしょうが、それでも仕事をした。いろいろな軋轢はあったにせよ、サポートしてくれる人は見つかった。ボランティアをここまでやって生活の基盤が崩れないというのは、ある意味で非常に羨ましい。2016/04/06