内容説明
『神聖ヴォラキア帝国』、そこは弱肉強食の掟が活きる四大国最大の国家。強者が尊ばれ、弱者が虐げられる帝国の鉄則に例外はない。それがたとえ、帝国の頂点たる皇帝だろうと。ヴォラキア皇族の一人、プリスカ・ベネディクト――まだ幼く、しかし聡明な彼女に降りかかったのは次代の皇帝を決める『選帝の儀』。兄弟姉妹で殺し合い、最後の一人となったものが次なる皇帝となる血の闘争、それは残酷なまでに美しい宝剣の炎に照らされ、開幕する。
「どうあろうと関係ない。――世界は妾にとって、都合の良いようにできておる」
強者の理が全てを蹂躙する帝国史の一幕。――緋色の姫よ、焼き尽くせ。己が運命の障害を。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
プリシラが語る昔話。弱肉強食の掟が活きる四大国最大の国家・神聖ヴォラキア帝国のまだ幼く、しかし聡明な皇族の一人プリスカが『選帝の儀』に巻き込まれてゆく短編集第五弾。兄弟姉妹で殺し合い、最後の一人となったものが次なる皇帝となる血の闘争。強者の理が全てを蹂躙する帝国史の一幕が描かれたプリシラの過去エピ回で、彼女と邂逅したアルのえげつなさだったり、出会った夫のこと、袂を分かった主従など、なかなか印象的なエピソードで構成されていましたね。またヴィンセントも何であんな状況になっているのか気になるところではあります。2021/11/16
かんけー
28
読了♪Ex5緋色姫譚。前巻の予告でプリシラ関連のエピソードだとは知っていたが、さすがReゼロその冷徹なる描写は今回も半端ない(ー_ー;)ヴォラキア帝国の令嬢に在りながら?兄であるヴィンセントと相容れぬ感情の交換も、容赦ない言語の応酬に苦笑の嵐w「世界は妾の都合の良いようにできておる」その揺るがぬ信条はプリシラ(プリスカ?)をして、唯我独尊とは自身にこそ相応しいと♪選帝の儀(王位継承の儀式)を巡り、兄妹で殺し合うと言う常軌を逸した事象に?この章の顛末はもう読んでもらうしか(^_^)後編赫炎の剣狼。→2021/10/03
D-suke
11
★★★★★ 久々のリゼロのex面白かった。キャラごとにそれぞれの話がしっかりあるのはリゼロの本当にいいところだと思う。プリシラとアルの二人、結構好きだから今回それぞれについて掘り下げられていて面白かった。アラキアのキャラクターが知れたのも良かった。 これアルの正体が大分わかってきたような感じだけどどうなんだろ。2021/10/08
零崎夢織
6
神聖ヴォラキア帝国。強者こそ全ての国における選帝の儀。そこにいた緋色の姫の物語。 まだこれだとアルは出会ってないよね。また次があるのかな?2021/12/25
椎名
6
プリシラとアルの過去編。アルの銀髪美少女への反応といい、これはやはり嫉妬の魔女と何かしら関連があるのかなあ。考察も捗る一冊だった。2021/10/09