内容説明
「昔々、マジで信じられないことがあったんだけど聞いてくれる?」昔話という決められたストーリーを生きる女子の声に耳を傾け、慰め合い、不条理にはキレる。エッセイ界の新星による、現代のサバイバル本!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
61
──昔々、マジで信じられないことがあったんだけど聞いてくれる? ■面白かったー♪ 昔話や民話の中には、「ヤバイ」女の子や「ヤバイ」女性がちょいちょい出てきます。…ってか、語り手(語ることを許されたマジョリティー側)の意に沿わない女性は、尽く「エキセントリック」で「ヤバイ」キャラに押し込められています。けどさ、現代の私達だって、その呪いから自由になれてるかな? ■色眼鏡を外して昔話を読んでみたら、21世期に生きる私達も共感しちゃう。働く天女様とゆっくりおしゃべりしてみたくなりました♡ (2021年)(→続2022/03/27
のんちゃん
25
テキスト、テキスタイル、イラストレーションを組み合わせて手掛けるテキストレーターの著者が、昔話に出てくる女の子達の行動を、現代に生きる者という立場で解釈していくエッセイ。先日既読の『あの日、小林書店で。』で主人公がお薦めしていた作品。あらゆる昔話の女の子の性格行動の分析と現在だったらどんな事を彼女達が思うかという想像が面白い。著者の母は相当なフェミニストだったとの事。その影響で、女性としての役割で型にはめられた昔話の女の子の境遇や行動、思考に着眼したのだろう。いろんな昔話の女の子を知るのにも面白い一冊。2025/04/21
ベローチェのひととき
17
妻から廻ってきた本。昔話に出てくる過激な女の子を題材とした20編からなるエッセイ集。20編の内15編の昔話を知らなかったので読んでいてとても面白かったです。作者も書いているけれど、昔話って、え〜っそんな終わり方?というのがあってとても不思議で面白い。作者の見解が色々なところに飛んでいっておもしろ可笑しく読み終えました。2025/04/27
Ayah Book
15
日本の神話や昔話に出てくるヒロインを、現代的な感覚で読み解くエッセイ。安珍清姫の清姫など、「ヤバい」と思わそうな女の子を、著者のはらださんがどんどん擁護していく。男女平等ではなかった(今でもだけど)日本では、そりゃブチギレたくもなるわ、という話。特に初っ端の「おかめ」は衝撃だった。大工の夫に良いアドバイスをしたのに、女がでしゃばったからと自殺してしまうおかめ。そんな話がいっぱい載ってます。おすすめ。2021/09/30
Sakie
13
日本の古典文学や説話に登場する女性の、置かれた立場や投げ込まれる理不尽を、当人の気持ちを想像して味わう趣向。著者は文学や文化の研究者ではない。しかしずらりと並ぶ巻末の参考文献を見るに、読みはじめたら面白かったんだろうなあ。古代・中世の日本人は、現代人と違う発声で意思疎通したと聞く。私が古典に手が出ないのは、今生きている私と隔絶された「日本」の人々に、理解や共感を持つことが難しいと思っているからだ。習俗も隣国並みに違う。その段差を踏み倒して彼女ら"ヤバい女の子"に想いを寄せる著者は、パワフルかつ情緒豊かだ。2022/10/02
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