陸奥宗光(上巻)

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陸奥宗光(上巻)

  • 著者名:岡崎久彦
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • PHP研究所(2021/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569562803

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内容説明

不平等条約の改正、日清戦争、下関条約、そして三国干渉――。激動の時代にあって日本の命運を担い、近代日本外交の礎を築いた陸奥宗光。その前半生は一家流浪、坂本龍馬や伊藤博文との出会い、明治政府への参画と4年間の投獄など、波瀾に富んでいた。宗光の遠戚である著者による本書は、膨大な資料と父祖からの伝承をもとに描かれた実像・陸奥宗光として、近代日本史に一石を投じる力作である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鐵太郎

15
「その性、狷介にして孤高」と評された明治の鬼才、陸奥宗光の評伝。昭和後期に外交官として活躍した岡崎氏の反骨的なさまざまな論、歴史解釈を交え、見事にこの「付き合いにくい先鋭的な天才」の生涯を描き出しています。陸奥の、紀州藩への怨念、逃げの稽古の理由、藩閥の後ろ盾のない中での苦闘、一瞬の怠りもない刻苦勉励、そして暴走する不満分子の流れに巻き込まれた大逆罪への荷担。牢獄の中で彼は何を疑い、何を学んだのか。上巻は出獄まで。昔、良い本を買っていた自分を褒めてやりたい。(笑) 2019/11/12

とみやん📖

5
日経新聞の陸奥宗光の青春小説を読んでいて、同時並行的に読了。岡崎久彦氏の著作も初めてだが、歴史を振り返りながら持論や教訓を解説してくれる。陸奥の人物の奥行きの深さに驚く。父、伊達宗広も政治家、歴史家として一等の人物。長州藩に生まれ、海援隊に属し、廃藩置県や地租改正の実現に関与し、初代元老院議員に就任したものの、土佐藩出身者による暗殺事件に関わったかどで4年の入獄。徹底した合理主義だった陸奥が4年の雌伏期間で学究したことがその後の人生に多大な影響を及ぼしたことが分かった。西郷の生き方と対照的。2023/07/29

shimashimaon

5
外交官であった著者の作品は、学生時代のゼミで『戦略的思考とは何か』を読んだのが初めてだった。本書に登場する中江兆民『三酔人経綸問答』もゼミで読んだ。本書は手に取ることなく30年近く経過してしまった。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を再読したことが読書のきっかけとなった。著者の歴史観、武士道とエリーティズムや、その知識階級が民主主義の土台作りを内発的に担ったという議論がたいへん興味深い。そしてこの孤高の現実主義者の思想を辿る経験は、明治から現在に繋がっている我が国の政治を論じる上で欠かすことはできないと思った。2022/02/06

mitya

5
明治維新前後の騒然としている日本で、紀州藩に生まれ、父子ともに波乱の人生を送った陸奥宗光。陸奥のことが分かるのはもちろん、著者の考え方が随所に述べられており、大変勉強になった。2019/03/16

讃壽鐵朗

5
単なる伝記ではなく、著者のコメントを読むのも楽しい2015/02/06

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