内容説明
地域性や各地の文化・風土を重視するテレビやラジオのあり方を指す「放送のローカリティ」は、放送と民主主義の関係を支える重要な理念として参照されてきた。
一方で、戦前から通底する行政手法、地方紙や自治体を中心にした戦後の運営主体、中央集権的な(キー局中心的な)放送ネットワークなどにより、放送と地域の関係は常にきしみも見せてきた。
戦前のラジオ放送から戦後のテレビの登場、ローカルテレビ局の開局と系列化、BSデジタル放送の開始、地上デジタル放送の移行という歴史をローカル放送の制度・組織・番組という視点から検証して、放送のローカリティの理念と実態が乖離してきた実情を明らかにする。
多くの史料を渉猟し関係者にインタビューをして、放送と地域の近・現代史を実証的に描き、今後のローカル放送のあり方を指し示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
28
日本におけるローカル放送の変化を研究した一冊。ローカル放送は地域色を出して、地元民向けの番組作りをしているという先入観はまったく間違いで観光業が重視される地方はローカル放送局が全国への情報発信拠点として見られている。単にローカルな番組であればYouTubeにチャンネルを用意する必要もない。本書では地方新聞を中心として各地方局が形成されていった経緯や戦前、GHQ時代、戦後、現代へと期間を切ってローカル放送局の方針が変化していったことも分かるため興味深い内容になっている。2023/08/22
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