内容説明
犯人は、13歳の少年だった。
娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。犯人が13歳の少年3人だったため、罪に問われることはなかった。4年後、犯人の1人が殺され、桧山が疑われる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。法とは、正義とは。デビュー作にして、少年犯罪小説・唯一無二の金字塔。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミニたま
37
何というか、スゴい!隅々まで、意味を持たせてある。長く読み進めて行くと「あの部分にそんな意味があったのか…」の連続。「えっ?この人とあの人はそんな風に繋がってたの?」の驚きが、すべて 解決したかに見えた最後の場面まで。推理小説好きな人なら気づいたかも知れないが…。少年法に守られた加害者の本当の意味での贖罪について、初めて考えさせられた。著者の考えもしっかり反映されている。解説を読んで、本書が江戸川乱歩賞選考において、ぶっちぎりの強さであったことを知った。ものすごく納得である。読めて良かった。お勧め!2023/07/08
ちゅんさん
37
知人のおすすめで。普段の自分だったら手に取らなかっただろうが読んでみるとすごく読みやすくてミステリとして面白かった。少年法、少年犯罪、贖罪とはなどいろいろ考えてしまう。2023/05/24
ほんた
35
かつて自分の妻を少年たちに殺害された貴志。一人娘を養いながら生活してしました。しかし疑問に思う。なぜ妻は殺害されなければならなかったのか。そして少年たちはなぜ裁かれないのか。「少年法」について考えさせられる作品です。 https://hontablog.com/天使のナイフ2023/06/30
エル・トポ
17
少年法について。犯罪被害者の遺族の怒り・寂寥感。意図せず殺人を犯してしまった未成年のその後の、やり直しの人生。途中「これはどうやって?無理でしょう?」と思ったことも、最後にはしっかりと回収。滝沢の妻の現状、桧山が愛美を優先したことによって疑いから逃れたエピソードが救い。昔の新聞記事の、事件に関する報道が身も蓋もない。私たちが報道で知る事のできる事は、本当に僅かだ。様々な角度から少年犯罪について描かれた力作。2024/09/30
カナティ
9
★★★★★2024/12/21
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