コロナ時代のパンセ戦争法からパンデミックまで7年間の思考

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コロナ時代のパンセ戦争法からパンデミックまで7年間の思考

  • 著者名:辺見庸
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 毎日新聞出版(2021/07発売)
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  • ISBN:9784620326832

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内容説明

生活クラブ生協の機関誌『生活と自治』に7年間にわたって掲載されたエッセイ「新・反時代のパンセ」に大幅加筆して一冊に編む。
安倍・菅政権によって人間と言葉への毀損がひどくなる時代に、著者は根源的な破局の到来を予感しつつ、「いま」を見つめる短文を書き綴ってきた。
文学者の直観と言うべき怜悧な思考によって、平易に、詩的に表現されるエッセイは、現在の風景と、その芯にある時代精神を、明瞭に切り取っていく。
かつて『サンデー毎日』に連載された「反時代のパンセ」は、『永遠の不服従のために』としてまとめられて広い支持を得た。
危機の時代を読み解く新たなテキストだ。

目次

二〇一四年
二〇一五年
二〇一六年
二〇一七年
二〇一八年
二〇一九年
二〇二〇年
二〇二一年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

136
コロナ時代のいま、哀しいかな、「生は特権化された人々の権利にすぎない」のかもしれない。貧しき人びとは、にもかかわらず、コロナの死線を越えて日々働きつづけなければならない。でなければ、今日を生きながらえることができないからだ(本文より)コロナ時代については多くはなかったが、「間違った戦争」を認めようとしない首相、「傍観者効果」の怖さ、どこまでも「善」を求められる天皇、やさしさの裏の怖さなどいろいろなことを考えさせられた。難しいかな、と思ったけどとても読みやすかったです。2021/08/15

hasegawa noboru

14
2014~2021年3月月刊誌に連載されたエッセイの集成。時事に触れて綴られた思考の書。警句に満ちる。暴走をかさねる自民党現政権、それをゆるし支える社会と民衆「非言語系の共同体「世間」」のこと、介護老人保健施設に通い始めた自身の老いのこと、天皇について、死刑制度について、新型くるってきたかをコロナ禍の情勢について、等々。底なしの気鬱と絶望と憤怒をもって、躰で語る辺見庸の姿勢は不変だから、時代がどれほど狂ってきたかを教えてくれるようだ。共感をもって同意する。が、じじー世代の繰り言として無視され冷笑されていく2021/05/16

kentaro mori

6
久しぶりの時評集。辺見庸はいつだって変わらない。変わってしまったのはぼくたちだ。いつの間にか奴隷になってしまった、そしてそれに何の疑問ももたなくなってしまったのだ。読むといつも反抗心をかきたてられる。永遠の不服従のために読む。⚫️わたしたちはいま、なにものかにあからさまに弾圧されているのではない。わたしたちの乏しい内面が、わたしたち自身を執拗に抑圧しているのだ。まるで真の不幸をのぞむかのように。2021/04/16

田中峰和

5
辺見庸は変わった人である。共同通信社のエリート記者から芥川賞までとっているのに、50代半ばで日雇い労働者に転身。空疎で無責任な言葉が嫌いなのだろう。この本には戦争法からコロナまでの7年間の思いが綴られている。民主主義から国際情勢、憲法から天皇制、東京五輪とコロナ問題など、思うところを縦横無尽に語っている。「『天皇主義』宣言と思想的退行」の内容は日教組教育を受けた世代には得心できる。明仁天皇夫婦の人気は絶大で、その波に乗る知識人まで宗旨替えして天皇崇拝者になる。これを思想的退行と呼ぶ辺見はさすが筋金入り。2021/07/18

魚53

4
深いところから響いてくる言葉。一つ一つの事象を丁寧に目をよく凝らして見よと教えてくれる。「ほら、こんなふうになっているじゃないか」というように。「もっと気をつけておいた方がいい。もっと怒ることなんじゃないのかい。」と。読み終わるのが惜しい。こういうふうに見方を教えてくれる人は、なかなかいない。2023/02/19

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