内容説明
哲学というとなんだかむずかしそう.けれど,偉い人の立派な考えを学ぶのが哲学ではない.何か困難にぶつかったとき,ものごとを根本から考えてみたいとき,そこにはたくさんのノウハウがつまっている.近代の哲学者は自由や社会,そして自己についてどう考えてきたのか.自分をよりよく知るため,役に立つ哲学入門.
目次
第1章 哲学との出会い┴最初の出会い/文学に救われる/哲学をつかまえる/哲学の思考法┴第2章 哲学の「方法」について┴哲学と宗教について/哲学のルール/この章のまとめ┴第3章 哲学の難問┴哲学のパラドクス/パラドクスを解く/形而上学について/この章のまとめ┴第4章 近代の哲学者たち┴1 近代哲学がめざしたこと┴近代哲学の「社会の原理」/確実に言えること デカルト以後/人間の本質 カントの「自由」/社会とは何か ルソーと「社会契約」/自由を実現するための条件 ヘーゲルとスミス/まとめ┴2 自由をつきつめる┴実存の思想 キルケゴール・ニーチェ・ハイデガー/現象学とは何か/「本質学」について/差別の本質観取┴第5章 「自己」を哲学する┴1 「自己」とは何か 自己意識と無意識┴ヘーゲルの「自己意識の自由」/主体とは何か フロイトと深層心理/「自己」とは何か 自己意識と無意識/自己自身と一致すること┴2 他者関係の現象学┴「自己」ルールについて/関係のエロスと承認ゲーム/親子関係と《身体性》/友人関係について/自由な「存在配慮」のゲーム┴おわりに 再び哲学とは何か┴哲学者の言葉┴扉カット・奥勝實
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なの
17
ますます哲学がわからなくなる。思考の方法であり、哲学は思考の方法論の体系、と捉えても腹落ちしない。 ジュニア向けとは思えない難解さでした。2020/03/23
無識者
13
哲学がめちゃくちゃ美味しそうにかかれている。自由ってなんだ?に対するカントやヘーゲルの考えが載っていて「そうなんだ!」と感心した。自由に限らず色々と認識を広げることが出来て「頭がパーン」という感覚を持てる。とりあえず歴史哲学講義の下巻を読んだら、ルソー、カント、ヒュームあたりに手を出したいと思う2015/02/13
KAKAPO
13
>私達は青年期に自分の生がたった一度に限定されていること、自分こそこの生の取換えがたい主人公であること、つまり自分という存在の絶対的な交換不可能性に気づく。哲学は、そんな私達に誰もが納得できる普遍的な世界理解のあり方を作り出すための方法を示す。しかし哲学は、あくまで自分で考えるための方法であり、自分が属している関係自身を支えるために考えよと教えるものだ。世界を知るということは世界それ自体を知るということではなく、世界についての自分の理解のありかた、自分と他人の関係のあり方を了解するということなのである。 2013/05/28
Miya
10
ようやく読みきった。 哲学への誤解がとける本。ジュニア新書だからすぐ読みきれると思っていたら、端々で考え込まされる。社会の認識の変わり方とか、自己認識の変わり方とか、納得する。 思春期とかに読んで理解できたら、心理的にちょっと楽になりそうな本だなと思った。 紹介されていた哲学の名著はぜひ読みたい。再読したい。2018/01/04
うえ
9
「もし誰かがキリスト教やマルクス主義の強力な教義を身につけ、それをわがものとすれば、彼は非常に強固な「自己アイデンティティ」を獲得することになる…彼は「世界」のどんな問題についても理路整然と語ることができ、しかもその真の解決策も知っている…彼はこの理論によって自分を「正しくて高慢な人間」だと考えることができる…「高慢な物語」は…じつは大きな弱点がある…キリスト教なら「ほんとうに純粋な神への献身と信仰」が、マルクス主義なら「人民と革命の達成のための自己犠牲」が要求される…これは目標の高い自我理想なのだ」2015/12/06




