内容説明
深尾角馬は藩の剣法指南役も務め、藩主の覚えもめでたい。しかし姦通した新妻、後妻をも無残に斬り捨てた角馬の狂気に、周囲は恐れる。やがて一人娘の不始末を知り……。武骨にしか生きられなかった剣客の壮絶な最期までを描いた長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
54
深尾角馬の生き方に呆れ果てた。朴念仁野郎です。宇江佐さんの剣豪もの。鳥取藩に実在した人物だけど、宇江佐さんによると、文芸誌連載当初から地元の反応は無し。鳥取の名士認定されていないのも頷ける。「深尾くれない」は深尾角馬が栽培している牡丹の通称。血の色を彷彿させる赤い花。半額セールで購入。 2021/12/15
Kotaro Nagai
9
本作品は平成14年2月~11月「小説新潮」に連載され翌平成15年に刊行された長編。徳川家綱の時代、鳥取藩に実在した藩士で雖井蛙流剣法の創始者の深尾角馬が事件を起こし切腹するまでを二部構成で描く。江戸時代初期を生きた硬派の武士を扱った辛口で骨太な作品で紛れもない傑作。実際に残された歴史資料でのほんの僅かが記述からここまでの長編に仕上げる著者の力量は並々ならぬものと感じる。物語は第一部は後妻となる妻かの、第二部はかのの娘ふきを視点から武士深尾角馬を描いてゆく。周五郎や藤沢作品の傑作に匹敵する名作と思います。2024/06/29
山内正
6
お熊の背中から長い道を見たのが 最初か 何処へ行くところだったのか? 家から見えるあの城で勤めておられる お熊は深尾の女中として今もふきの側にいる 今も母の墓参りには父は行かない あれは牡丹が嫌いでと父が言う お母様は変わりもんだわあんな綺麗な花を お母様はお父様に斬られたんか? お嬢様拵えはなししただけですけ お熊が言う うちお父様に聞くけ 不義密通で妻を斬ったのは九年になる 娘ふきはいつ知る事に?2021/07/21
あいちょ。
5
図書館。 実在した深尾角馬について。 2024/05/03
ばるたん
4
何とも壮絶な物語だった。武士としての生きざま、それを取り巻く家族の生きざまは想像以上だ。作者の相変わらずの緻密な時代背景も奥深いものにしている。お勧めの一作です。2026/02/23
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