夏の坂道

著者名：村木嵐【著】

潮出版社（2021/07発売）

• ISBN：9784267022890

内容説明

帝国憲法が発布された年に生まれた南原繁は、やがて一高で新渡戸稲造、内村鑑三らの師や生涯の親友と出会い、学問とキリスト教の道へ。
次第に軍国化してゆく日本は、政治学徒となった南原の人生や学問の砦・東京帝国大学にも暗い影を落とし始める。
言論や研究の自由が脅かされ、教え子が次々と戦地へと送られる苦悩のなか、南原は絶望のなかで「最高善」を目指して格闘し続けるのだった。
東大教授・宇野重規氏が解説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[takao]

ふむ

2025/01/18

[Sin'iti Yamaguti]

東大総長だった南原繁の生涯を描く。政治学者の南原を小説にするのは難しかっただろうと思う。その心意気には感服もし、南原繁について知ることができてよかったとは思うものの、文学作品としてはどうだろうか。いっそのことノンフィクションの評伝としたほうがよかっただろう。というのも、南原にあまりにも肩入れしてしまった感があるからだ。

2024/05/29