内容説明
薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。「先生」こと小野尚子は取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために死亡。スタッフがあまりにふさわしい最期を悼むなか、警察から衝撃の事実が告げられる。「小野尚子」として死んだ遺体は、まったくの別人だった。スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、すべての始まり、「1994年」に何が起こったのかを調べ始め、かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。老舗出版社の社長令嬢、さる皇族の后候補となったこともある優しく、高潔な「聖母」の正体とは……。一方、指導者を失ったシェルター内では、じわじわと不協和音が……。疑念渦巻く女の園、傑作長編サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
102
薬物やDV等の問題を抱えた女性たちの救済を目指す「新アグネス寮」で火事があり、聖母と慕われた松本尚美が死亡した。しかし、遺体は別人の者だった。死亡したのは誰なのか?施設代表の優紀と尚子を取材したことのあるフリーライターの知佳は女の正体に迫る。途中で、彼女たちは混乱しヒステリー状態に陥るが、以前に半田明美を追っていた元契約記者の長島からの貴重な情報や冷静な判断で、真相が少しずつ明らかなる。明美の所業が明らかになるつれ、戦慄が走る。人間の内面を深い洞察力で描いたサスペンス長編。読むのに苦労したが読み応え十分。2022/12/07
ドアラ竜の壁
49
篠田節子さん初読。600ページ超の大作だったので読むのに時間がかかった。オカルト好きなので悪魔憑き、降霊術のワードが出てきた辺りはテンションが上がった。読むことにモチベーションが落ちた(体調的に)が読みきることができた。2021/10/09
ピース
46
女性の避難所でもある施設が火事になり日本のマザーテレサと呼ばれた小野尚子が焼死した。ところが後で警察から焼死したのは別人との知らせがある。真相を探る為にライターの知佳と施設長の優紀が動く。話としてはおもしろかったけどこんなことって本当にあるの?という感じだった。最後の終わり方も突然という感じだった。もう少し余韻がほしかった。2021/07/11
hrmt
36
篠田作品14作目。シェルターを運営し問題を抱える女性たちに寄り添って慕われ、火事から入居者を助けるために死亡した小野尚子の遺体は別人だった。二十数年も身替わりを務めたその女は犯罪者で、けれど誰も疑うことなく小野尚子だと思っていた。所作や言動を真似、その考え方までをも自分に刷り込むことで、初めは確かに犯罪計画だったものがいつしか限りなく尚子本人と同化していく。人の認識力が曖昧なように人間は気持ち次第でどうとでもなるものだ。尚子になりきることで結果的に生き直すことになり邪まな己から救われていたのかもしれない。2022/02/06
やっちゃん
33
先が気になって一気読みしてしまう面白さ。正義が悪に取り込まれるのはよく見るけどこれは新しい。声色は?モノマネも極めれば雰囲気出るけど‥まあキン肉マングレートもバレなかったしいいか。冷静な長島のおっさんがよかった。 2022/04/01
-
- 電子書籍
- 賢者の孫【分冊版】 217 角川コミッ…
-
- 電子書籍
- 夫のスキャンダル【タテヨミ】第38話 …
-
- 電子書籍
- 愛の記憶を探しに【7分冊】 3巻 ハー…
-
- 電子書籍
- 春咲きレッド(2) まんがフリーク
-
- 電子書籍
- ハムスターの研究レポート 2巻 白泉社…




