ちくまプリマー新書<br> リスク心理学 ──危機対応から心の本質を理解する

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ちくまプリマー新書
リスク心理学 ──危機対応から心の本質を理解する

  • 著者名:中谷内一也【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2021/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480684042

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内容説明

人間には危機に対応する心のしくみが備わっている。しかし、そのしくみにはどうやら一癖あるらしい。感情と合理性の衝突、リスク評価の基準など、さまざまな事例を元に最新の研究成果を紹介。

目次

はじめに
第1章 リスクと心理学
リスクとは何か?
リスクの大きさはどのようにして決まるのか?
過去のデータが使えない場合
リスク評価はブレる
なぜリスクの問題に心理学がからむのか?
リスク心理学の誕生
リスク認知とは?
第2章 判断を決める「二つのシステム」
事例情報vs統計情報
二重過程理論
顔が見えると助けたくなる
わかっちゃいるけどやめられない
リーダーシップに必要な二つの視点
第3章 「恐ろしさ」と「未知」
反応の強さを決めるもの
ハザードとベネフィット
初期のリスク認知研究
「恐ろしさ」を評価する
「未知」への警戒
自転車と新型コロナ
【研究者紹介 バルーク・フィッシュホフ】
【研究者紹介 ポール・スロビック】
第4章 直感のしくみ──ヒューリスティクス
ヒューリスティクスとは?
利用可能性ヒューリスティック
二文字目しりとりは難しい
アンカリング効果
危険な津波の高さ
〝天然の方が良い〟ヒューリスティック
なぜ「人工」が悪者になるのか
感情ヒューリスティック
ワクチン副作用のケース
ヒューリスティクスの重なり
【研究者紹介 エイモス・トゥベルスキー&ダニエル・カーネマン】
【研究者紹介 マイケル・シーグリスト】
第5章 人それぞれの不安
ギャンブルは好きですか?
新型コロナ対策の評価
何がグループを分けるのか
リスク認知の男女差
科学リテラシーでリスク認知は変わるか
第6章 リスクに向き合う社会
偏見
ステレオタイプ
公正世界誤謬
確証バイアス
置き換えられた攻撃
新型コロナとマスク
マスク着用の不思議
リスク対策をする理由
リスク対応と社会的制度
おわりに
参考文献かつ推薦図書

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あんどうれおん

3
リスクと呼ばれる概念にまつわる色々な事象が平易な表現で言語化された一冊。"Primer(入門書)新書"の名にふさわしい、表題の分野で最初の一歩を踏み出すときの手助けに適した本だと感じました。他方、あまり笑えない冗談の点在など、校正の機能不全をうかがわせる本でもあります。記述の体裁そのものに一定のリスクがひそむ稀有な資料と言えましょう。2021/09/12

oooともろー

3
リスク認識の過程に潜む落とし穴。理性と感情。分かってはいても改善は難しい。でも認識の癖を知ることが大切。2021/07/21

takucyan1103

2
【OS図書館 ★★★★】▽リスク=不確実性×深刻度▽理性は感情の奴隷▽特定可能な犠牲者効果▽受容されるリスクの大きさはベネフィットの三乗に比例する▽自発的ハザードは高リスクでも受け入れる▽認知の二因子モデル:恐ろしさ因子と未知性因子▽ヒューリスティック(簡便な判断方法):利用可能性、アンカリング、“天然の方が良い”、感情▽女性はリスクを高く受けとめる▽加齢のパラドックス:リスクを高く評価する⇔主観的幸福感は高まる2021/09/19

2
なんとなく、世の中は科学やデータよりも感情を優先させているなあと思っていた中で、やっぱりそういうもんなんだなあと改めて再確認。場当たり的な感情に支配されてより手段を取らない話を聞くと萎える気持ちになる反面、しかしながら感情を全て否定するのもまたリスクである。なんともこう、やはり情報化社会は直感と冷静さを持っていなければ難しい世界ということでしょう。2021/09/14

yokkoishotaro

1
この本での一番の気づきが、2つのシステムとリスクが結びついたことだった。非常によかった。2022/01/07

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