内容説明
涙の途中棄権から一年。大学三年となった走水剛は、翌年の箱根駅伝で因縁の5区走者に指名された。運命のレースを経て、人生が大きく変化していく―。大学卒業後に入団したのは、大阪・青葉製薬陸上競技部。曲者の監督から聞かされた、東京五輪制覇の秘策とは?箱根駅伝の雪辱とランナーとしての成長を描く、シリーズ佳境の中巻!
著者等紹介
須藤靖貴[スドウヤスタカ]
1964年東京都生まれ。駒澤大学文学部卒業。スポーツ誌や健康誌の編集者を経て、99年に『俺はどしゃぶり』で第5回小説新潮長篇新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんごろ
159
箱根駅伝初デビューの失敗を糧に、剛(たける)頑張れ。とにかく走れ。個性的な1年生も加わった。部員の仲の良さが羨ましい。いい仲間だ。剛、オリンピックの金メダルを獲るまでは今を無駄にするな。大学四年の頃を軽く流されたのが、すごく残念。曲木のレース中のシーンとか、読みたかった。飽和炭酸風呂、入ってみたい。めちゃめちゃ疲れが回復しそうだ。剛も頑張ってほしいが、親父の龍治も頑張ってほしい。似たもの同士の親子。親子で切磋琢磨してほしい。新章突入の実業団編。実業団編も登場人物の名字のクセが強い。2021/01/18
カブ
32
箱根駅伝選手として修学院大学に入学した走水剛の3年生から卒業、その後を描く。修学院大学の油谷監督の訓話がいいし、剛の大好きな三好達治の「昨日はどこにもありません」もこの物語の肝になっている。最終巻が楽しみ。2019/06/29
ツバサ
8
箱根駅伝でデットヒートが見たいと思いました。箱根駅伝の難しさの次に嬉しさを見せて、有終の美を飾る。そして、次は実業団のマラソンへ。地力のある作品で、好きです。2020/02/10
yuzuki
3
三年時の箱根駅伝、執念とデッドヒートの走りに心が震えました。大学卒業後、無事に実業団入りも果たして、タケルのランナー人生も順風満帆かと思いきや、まさかの結末に動揺が隠しきれません。後ろ楯を失い、指導者からも去られ、これからどのような道筋で、東京オリンピックのマラソンでの金メダル獲得に挑むのでしょうか。2019/06/14
ゆうみ
2
面白かった。登場人物一人一人のキャラが立っていると思う。親父はかっこいい。阿久監督…いろいろあって面白い。温子、ちょっと苦手(嫉妬ともいう)。2021/06/29