内容説明
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建築を学びはじめて75年、建築の設計、建築構法の研究、教育に邁進してきた著者の語り下ろし。原理を踏まえた広範な知識、実践の中での創意と工夫、なにも排除せず、偏向せず、つくる愉しみを語り尽くす。『ディテール』誌で10年・40回にわたった連載に1話を増補し、再編した。
感想・レビュー
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鵐窟庵
3
本書は戦後日本建築を代表する建築構法学者の建築専門誌『ディテール』に40回に渡る連載をまとめたもの。建築構法は建築学の中でも特に専門的で、状況に特殊解的なクローズドな技術であるからこそ、当時の筆者は一つのプロジェクトに当時の社会的要請に普遍的なオープンシステムを開発・普及しようと画策した様子が本書から伺える。またそれらのシステムは、比例や納まり生産プロセスなど、現在も当時も常に建築につきまとう、不変な問題でもある。二つの社会的に「普遍」な問題と建築的に「不変」な問題をどう調停するかが建築構法の核心である。2018/11/09