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内容説明
■コロナ禍におけるさまざまな出来事を通じて、日本におけるデジタル化の遅れが白日のもとに晒し出された。かつて銀行オンラインシステムで世界の最先端を走っていた日本で、なぜ、こうした事態になってしまったのか?
■なぜ、日本政府はテレビ会議も満足にできないのか? なぜ、いつまでも印鑑やFAXが使われるのか? マイナンバーカードが国民管理の道具に使われることはないか? クッキーをめぐるグーグルの方針転換は、なぜ重要なのか? そして、クラウドやブロックチェーンの導入、世界に開かれた仕組み、政府への国民の信頼が、なぜ不可欠なのか?
■日本の労働生産性の低迷、「テレワーク」「オンライン教育」「オンライン診療」も進まない官民双方の著しいデジタル化の遅れの根本要因を明らかにし、個人の自由とプライバシーを守れるデジタル化への道を指し示す。
目次
はじめに
第1章 コロナで暴かれた日本のデジタル化の遅れ
第2章 遅れているのは官庁だけではない
第3章 やっと脱ハンコに向かう
第4章 デジタル化を阻む日本社会の構造
第5章 マイナンバーカードの方向は正しいか?
第6章 プライバシーと個人情報をどう守るか?
第7章 米中デジタル競争に大きな転機
第8章 日本のデジタル化が進むべき道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬佳彰
13
著者の本を読むのは久々だったが、いつもこんな悲観的な感じだったかなあ。副題の「生産性を上げ、プライバシーを守る改革を」に、すべては表されている。「コロナで暴かれた日本のデジタル化の遅れ」から始まり、各国のデジタルID状況、プライバシーの問題、米中のデジタル戦争、日本のデジタル化が進むべき道、へと展開する。前半は、日本のデジタル化の遅れ、その原因である官民含んだ構造的な病に関する分析、採用すべき分散型IDの説明。(続く)2021/08/25
しんさん
4
計画者が現場も全体像も理解していないから全てが後手後手にまわり、多重下請け制度で過剰な予算が使われる。ゆえに国民が政府を信用しておらず、デジタル化は一向に進まない。象徴はマイナンバーカード。なるほど。2023/08/09
都人
2
比較的分かり易い書き方で、世界のデジタル化と日本の現状を比較し、ラトヴィアが大学生なら日本は小学校入学前の状態と嘆いている。 私はデジタル化の進展に必ずしも賛成では無い。過度に便利さ求めるのは避けた方が良い。どんなに強固な防衛策をとっても外部からの侵入は防げない、システムを外部から止めて「身代金」をとる話も多い。中国や北朝鮮・ロシアには専門的に行う国家機関すらあるという。国のシステムを暴走させられてはたまらない。2021/09/26
Go Extreme
2
コロナで暴かれた日本のデジタル化の遅れ:コロナ情報収集はFAXと手書き作業で 遅れているのは官庁だけではない:世界はオンライン教育に移行 旧態依然の連絡方法 やっと脱ハンコに向かう:電子署名は可能なのだが使われていない デジタル化を阻む日本社会の構造:IT化の絶望的遅れ SIベンダーの言いなり・丸投げ体制 レガシー ITを理解しないトップ マイナンバーカードの方向は正しいか:不便の極み プライバシーと個人情報をどう守るか:巨体IT企業の力 米中デジタル戦争に大きな転機 日本のデジタル化が進むべき道2021/07/22
christinayan01
1
著者の過去の本は読みやすいし納得感もあり好きだったのに、この本は「文句だけ言って帰っちゃった」みたいな内容で満足度は低いかも。 まあこの10年間の日本がデジタル移行でどれだけ二の足を踏んでいるかはよくわかった。著者とは別だが某文化人が「日本は50代以上のおっさんを全員クビにすればDX化がまともに進む」とか言ってたと思うが、著者の指摘する方向性もそれに似ているとは思う。 そういえばあの「最強のセキュリティはデジタル機器を使わないことだ」と言った某氏は本当に論外だと思う、そこは同感。2023/12/09