内容説明
東京本社から大阪営業所へ転勤してきて三年。いやがらせのような会社の辞令に従いなんとかやってきた。地元を出て一生懸命に働き、気づけば30代も半ばを迎えていた里咲は、高校球児だった恋人への断ち切れない想いを抱えたまま、母校が出場する甲子園に向かう。そこで出会った一人のおっちゃんとの交流を通じ、彼女の気持ちはどう変化していくのか。切なさが漂うノスタルジックな物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Walhalla
29
夏の甲子園を観戦しながら、20年近く前の高校時代を振り返る女性の物語です。過去と現在が交互に描かれていて、なんだか人生のストーリーみたいで引き込まれます。戦っているのは目の前の球児だけでなく、皆それぞれ、自分の中でのたたかいってありますよね。甲子園には、確かにいそうな”おっちゃん”と共に、声を枯らす様子が美しかったです。私の地元でもありますので、馴染みの土地とかでてきて嬉しいです。いつか、自分の母校を甲子園で応援できる日来ればいいなと思います。2023/08/20
Kazuko Ohta
18
読むなら今しかないタイトル。主人公は四国出身、東京勤務を経て大阪へ異動。まさか勤務時間中にパチンコへ行くのが大阪では普通だと思われても困りますが、甲子園に行けばこんなおっちゃんゴロゴロいる。観戦が涼しげなものだと思うのは甘いのも事実。私が生まれて初めて熱中症を体験したのは甲子園です。お手洗いではおばちゃんたちが「今日はあかん。ホンマにあかん。顔ドロッドロやわ」と化粧が流れ落ちる顔を鏡で見てぼやいてるし(笑)。本の感想やなくて甲子園の紹介みたいになってもた。コーラの海では泳ぎたくない。体ベタベタになるやん。2021/08/20
ベローチェのひととき
10
妻から紹介されてネットで購入した本。主人公は30代半ばのOL。東京本社から大阪営業所へ転勤となり3年が経つ。出身は香川県で、高校は過去甲子園常連校だった公立の商業高校。母校が21年ぶりに甲子園出場を果したので甲子園へ応援に行くところから物語が始まる。試合を応援する中で、高校時代を振り返る。一緒に観戦することになるおっちゃんが面白い。マスク無しで大声で応援することができる世の中に早く戻りたい。2021/10/13
Hayato Higo
4
★★★★★ハードカバーでだが、完読。時代性は少しあるが、おっちゃんの会いたい人達への想いも込められてるのかな?!小学校時分は、毎年の様に甲子園に連れられた事も思い出す。震災も体感してるはずなのに、風化してる自分に気付かされた。悲しいけど、前向きなおっちゃんに救われる。2021/08/08
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