「ネオ・チャイナリスク」研究 - ヘゲモニーなき世界の支配構造

個数:1
紙書籍版価格 ¥2,640
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

「ネオ・チャイナリスク」研究 - ヘゲモニーなき世界の支配構造

  • 著者名:柯隆【著】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 慶應義塾大学出版会(2021/06発売)
  • 2月2度目の3連休!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~2/25)
  • ポイント 720pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784766427479

ファイル: /

内容説明

巨龍はついに世界を呑み込むのか

中国のプレゼンスに対する危機意識(チャイナリスク)は「外国企業が中国国内で活動する際の不確実性と落とし穴」という従来の定義から「国際社会でのなりふり構わぬ挙動に世界はどう対峙するか」へとフェーズが大きく変わった。
新旧体制が複雑に混在しつつも覇権奪取へと邁進する強国の実態を中国人エコノミストが切れ味よく解説する本格的現代中国論。
▼疾走する“奔馬”はどこへ向かうのか。
▼覇権国へと一気に躍り出ようとする習近平政権の戦略とその行方を、複眼的視点から精緻に分析する。

中国とビジネスを行う企業にとってだけでなく、国際社会にとって、日本やアジアにとって、そして中国自身にとっても「チャイナリスク」の定義がいま大きく変わりつつある。この動向に対して、中国人エコノミストの視点から、経済的アプローチだけでなく、政治的・歴史的・文化面など多彩な角度で考察を加えていく。
前著『中国「強国復権」の条件』は、「来日以来30年を経て、著者が改めて母国に送る忌憚のない建議書」と高く評価されたが、本書はさらによりスケールアップした内容となっている。

目次

序 章 中国の台頭と「ネオ・チャイナリスク」の浮上  

 第Ⅰ部 「チャイナリスク」の再定義

第1章 変化する「チャイナリスク」の意味
 1 看過された「新たなる脅威の台頭」
 2 いまだ問われない「独裁」と「文革」の責任
 3 中国共産党にとっての「チャイナリスク」
 4 世界にとっての「チャイナリスク」
 5 日本にとっての「チャイナリスク」

第2章 リスクを生み出す既存制度の脆弱性
 1 独裁的強権制度の脆弱性と歪み
 2 正統性なき権力の不安定性
 3 習近平の統治能力

 第Ⅱ部 新しいチャイナリスクの諸相

第3章 チャイナリスクの制度分析
 1 中国における国家と市場の「関係」
 2 計画経済へと逆戻りする力
 3 不安定化する中国社会のリスクの深刻度

第4章 韜光養晦から「戦狼」外交への展開
 1 米中新冷戦の政治経済学
 2 「一帯一路」と中国的ヘゲモニー
 3 高まる東アジアの地政学リスク

第5章 経済自由化と国家資本主義――国有企業戦略の光と影
 1 経済の自由化か統制強化か
 2 人民の支持を失うリスク
 3 国家資本主義推進と格差の拡大
 補論 中国のプラットフォーマーBATHの行方

第6章 IT・先端技術大国化への道
 1 中国的ヘゲモニーと既存の国際秩序
 2 中国の「三つの世界」理論
 3 習政権の国際戦略のあり方 

 第Ⅲ部 取り残される旧態部分

第7章 二極化で置き去りにされる階層
 1 格差拡大の制度的背景
 2 中国社会における格差拡大の性格
 3 格差拡大の社会的リスクと展開

第8章 自由なきところに文化は育たず
 1 狭まる経済の自由化
 2 恐怖の政治と強化される管理・監視
 3 疲弊する文化力

第9章 「改革すべきでない改革」とは何か
 1 「改革・開放」の40年間の総括
 2 国家資本主義の帰着点
 3 中国のダイナミズムの行方

第10章 「赤い帝国」の興亡
 1 中国の「平和的台頭」の副反応
 2 「赤い帝国」の蜃気楼
 3 東アジアの地政学リスク再考

終 章 中国民主化への道程とネオ・チャイナリスクの行方

 あとがき
 参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

31
「伊藤洋一のRound Up World Now!」(2023年8月18日放送)で歯切れよく今の中国情勢を解説していた筆者。大変面白く早速の本書。現在までの中国の躍進は経済分野での改革開放の成果。にもかかわらず習独裁政権は、経済自由化に逆行する国有企業優遇策をとっている。経済分野の成長が唯一の生命線である中国のこのような目的と手段の不一致は、将来の失速の可能性が大きいが大意。2021年刊ながら、この分析は、現下の中国にもあてはまると思う。2023/09/04

鮫島英一

6
学者が筆をとる作品は得てして回りくどいが、この作品は例外の部類に入る。その理由は主張はシンプルだから。中国共産党の肥大化による矛盾の極大化。改革開放による国力増大によって誤魔化してきたが、アリババへの干渉などでケチが付きつつある。時計が逆転するような変化だが、筆者はその理由を指導者層が、青春時代を紅衛兵として過ごしたからだとしている。真偽はさて置き、その道は決して明るくない。緩やかな下りなのか、新たな挑戦なのかは歴史家に評価を任せるとして、今を生きる僕達は多くの書物を読み現在の理解に努めるしかないだろう。2021/07/15

しゅんどーん

3
民間企業に対する迫害、情報統制、リベラル派知識人に対する弾圧といった習近平政権の統治政策を、悪しき毛沢東政権時代への回帰という文脈で捉える。著者が祖国中国に抱いている熱い思いと危機感が存分に伝わってくる。2021/07/21

田山河雄

0
どんなものだろうか2022/03/27

harmony1116

0
バランスのとれており信用のおける作品だと思います。2021/08/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17887652
  • ご注意事項