内容説明
次々と異世界の魔術種を撃破してきたダークエルフ・シーナと、その眷属・練介。だが学園内における魔術種との戦闘でRV式駆動鉄騎を無断使用したあげくに損壊させた代償は大きく、謎の人物から騎士団への呼び出しを受けることに。
本部で出会ったのは、長門南駆動騎士団の筆頭RV駆操者にして若き団長・久瀬千紗人。そしてその傍らに立つのは、シーナと犬猿の仲である魔術種『エルフ』の女だった。
「エルフだ! 高慢ちきなクソ野郎!」
「さすがはダークエルフ。粗暴ですね」
思わぬところで出会った新たなる敵。一触即発の状況で、しかしエルフの眷属たる久瀬から提案されたのは、この世界を守るために協力関係を築こうというもので……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サケ太
16
安心できない味方。ブレない主人公たちは強力な敵との戦いを強制される。ピンチ。ダークエルフだけでないヒロインとの接近。ラストの展開から、終幕は近いのか。どういう展開になるのか。2021/06/13
真白優樹
9
騎士団団長の千紗人、その主であるエルフのセリアメアと邂逅し協力関係を結び、セイレーンが巻き起こす騒動に対処する事になる今巻。―――大切なものを、愛の為に捨てられるか。 人を惑わすセイレーンの狂った、破滅願望のような思惑。そこに立ち向かう中、錬介が疎遠となっていた姉と再会し、その絆を失う事を迫られる巻であり、いつもとは違う戦いと痛ましさが光る中、次巻への期待が高まらせられる巻である。果たして、最悪なタイミングで破棄された同盟の先、最終決戦の行方はどうなるのか。最後の勝者とは。 次巻も須らく期待である。2021/06/13
のれん
8
うーん、物語の在り方に疑問。 主人公たちはブレずに好きなものを貫くことを信条にしており、そこに善悪の是非や他の用事は考えることはない。 なのだけれど、一番以外を切り捨てるための展開があまりに急で雑ではないかと感じた。互いを傷つける溝をわざわざ彫らす必然性を感じない。 欠落した少年とそれを埋めるダークエルフの物語。その二人だけの世界を作るのに他者の拒絶は要らなかったのでは。バトルも最終戦にもつれ込んだようだが、どう決着をつけるのか。2021/06/11
木倉兵馬
2
ロボ! ファンタジー生物! 巨大獣! の欲張りセット的な一作の三巻目。今巻は上下編もしくは上中下編の上部に当たるらしく、かなり気になる引きになっていました。それにしてもテロリズム恐ろしい……新興宗教も怖い……。あとどのくらい続くのかも気になります、第一部完、第二部開始! という感じならありがたいのですけど……。2021/06/27
みやしん
2
エルフとダークエルフの関係性はこうでなくっちゃ。肉親への拒絶(実態はやや違うようだが)はかなり香ばしく主人公の闇を深くしているけど、本編のしかも終盤で必要だったかは疑問。あれではただ反抗期を拗らせ、ヘイトを集めてしまうし効果もあったっけ。個人的にチートと洗脳は苦手で、仮にそこを使う悪役が出たらコテンパンにして欲しい。しかしチート破りの突破口がまばたきの内に終わってしまい逆転のカタルシスは得にくかった。ともあれ詰め込みすぎの当シリーズのなかでは最も理解しやすかった。2021/06/16