内容説明
世界の研究成果を網羅し、時代順に解説する最新の古代エジプト通史。
付録に、古代エジプト史年表、王の名前、神々、古代エジプト文明への理解を深めるための資料案内を付す。
便利な索引付き、待望の本格的概説書。
【電子限定カラー版】として、本文中の写真もすべてオールカラーで掲載!
目次
第1章 エジプトの自然環境と地理
第2章 古代エジプト史の枠組み
第3章 旧石器時代のエジプト
第4章 エジプトにおける「新石器化」
第5章 先王朝時代
第6章 最初のファラオ
第7章 初期王朝時代
第8章 古王国時代
第9章 第1中間期
第10章 中王国時代
第11章 第2中間期
第12章 新王国時代第18王朝
第13章 新王国時代ラメセス朝(第19王朝・第20王朝)
第14章 第3中間期
第15章 末期王朝時代
第16章 プトレマイオス朝時代と古代エジプト文明の終焉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MUNEKAZ
9
先史時代からプトレマイオス朝までの通史。図版や用語解説、文献案内が充実しているのはうれしいが、やはりページ数に対して扱う範囲が広すぎて、あまりにも駆け足な印象も。史料的な限界もあるかもしれないが、政治史、制度史に終始して、人々の生活までは見えてこない。個人的には歴代のファラオ達が、過去の王朝が築いた遺跡を再利用して王権の正統化を図っている点が印象に残った。征服王朝であるヌビア人王朝も積極的にエジプトの神々を信仰しており、軍事力よりもこうしたソフトパワーの強さが大帝国の威光を物語っているように感じる。2021/10/11
Mana
8
一度挫折したけど、「帝国の崩壊」を読んで再チャレンジ。概略が頭に入ってたからから、今回はちゃんと読めた。なかなか面白かった。 最近「エネアド」という漫画を読んでるから、今度はエジプト神話を読みたくなってきた。2022/11/12
チサエ
5
少しずつゆっくり読みました。知らなかったことは良き学びになり、知っていたことは良き復習になり、このご本を読んだおかげで古代エジプトをさらに好きになりました。年代に沿って書かれていてとても分かりやすく、また、時々に見合ったマップもその都度載っていて地形も理解しやすかったです。読めてよかった!2021/06/06
belier
4
後半はかなり駆け足で飛ぶように進んだが、古代エジプトの通史として不足ないのではないだろうか。これまで有名どころの人物や出来事を飛び飛びに紹介する本しか読んでいなかったので、この本でピースが埋まり古代エジプト史の全体像が少しは見えてきた気がする。それにしても、絞首刑に処された人をミイラにしたりとか、ラメセス3世のミイラは暗殺されたものだったとか、何のこだわりだったのだろう。日本的に言うと、ミイラにしないと怨霊になって祟られるとでも思ったのだろうか。政治史以外では情報が少ないため、その辺は他を当たるしかない。2023/08/05
kanaoka 57
4
エジプトに人類が出現してから、ローマ帝国に支配されるまで、それぞれの時代を、最新の資料と解釈に基づき粛々と解説。ナイル川周辺と砂漠に取り囲まれた環境下でつづられた、継続性、一貫性のある悠久の歴史を十二分に味わうことができます。 2022/09/24