ブラックエッジ ――資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語

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ブラックエッジ ――資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語

  • ISBN:9784775972274

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内容説明

インサイダー情報、不正利益、ウォール街最大の容疑者の追跡劇!
読み始めるともうやめられないストーリーテリング!
「マーケットの魔術師」の称号はウソだったのか?
ヘッジファンドの闇

 スティーブン・A・コーエンはウォール街を変えた人物だ。ヘッジファンド業界のマネーマネジャーたちは、鉄道を敷設したり、工場を建設したり、新技術に投資することはない。彼らは、投機、つまり市場の騰落への賭けを通じて巨万の富を生み出すのだ。そうすることで、彼らは巨万の富だけでなく、社会全体への大きな影響力を手にすることになる。現在、ヘッジファンドが運用する資産は3兆ドルを超え、業界内でも厳しい競争が繰り広げられているため、トレーダーたちはエッジを獲得するためにありとあらゆることに取り組んでいる。

 そのなかでコーエンはもっとも大きな成功を収めた1人であり、業界のだれもが憧れる存在だ。ロングアイランドの中流家庭に生まれた彼は幼いころからウォール街での成功を夢見ていた。高校時代にはポーカーで名を馳せ、ウォートンに進学し、1992年にヘッジファンドSACキャピタルを創設する。彼はこの会社を株式トレードで150億ドルの規模を持つ帝国へと育て上げた。謎に包まれた彼は、コネティカット州グリニッジの郊外にある3000平方メートルもの大邸宅に住み、ヘリコプターで出勤し、世界でも最大級の個人での美術コレクションを持っている。ウォール街ではコーエンは天才と呼ばれ、史上最高のトレーダーの1人と目されていた。

 しかし、SACキャピタルが、FBI捜査官、検察官、SECの執行官たちからなる一団による7年間にわたる徹底的な捜査の対象となると、そのイメージも崩壊してしまう。「市場の詐欺師の集まり」であり、見境なく「エッジ」、そしてインサイダー情報である「ブラックエッジ」を追求することを奨励しているとのレッテルを検察に貼られたSACキャピタルは、最終的に起訴され、巨大なインサイダー取引網に関する証券詐欺と有線通信不正行為で有罪を認めたが、コーエン自身は起訴されることはなかった。

 本書は、ウォール街にはびこるグレーゾーンに光を当てるものである。コーエンと部下たちを追う政府の内幕へと読者をいざない、また現代のウォール街の頂点に立つ者たちの権力と富について難しい問題を提起する驚愕の実話である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

li1y

1
ヘッジファンドという、何をしているかわからないけど、非常に頭がよく、大金を稼いでいる人たち、という一般的には想像がし難い業界での事件に関するノンフィクション。ノンフィクションではあるものの、登場人物それぞれのキャラが立っていて、ずっと小説を読んでいるような感覚で、先を読み進めたくなる本であった。その後に不思議な感覚になるのは、登場人物の一部は未だに、ヘッジファンド業界で活動しており、本書をきっかけに彼らを知った自分としては、本書から登場人物がそのままリアルな世界に出てきてしまったような妙な感覚に襲われる。2019/07/10

三十路くん

0
お金持ち VS SEC まぁ単純に勝負にならないよね。。。 この手の本を読むと個人が市場で勝つことの難しいさがよくわからるので、短期で勝負しようとしてる人は一度読んでみたほうがいいね。2021/11/29

okina

0
☆☆☆☆ 力(お金や権力など)は正義。 良い使用をしたい。2020/08/11

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