内容説明
ドイツ観念論と英米哲学をプラグマティズムのうちに統合する壮大な構想で注目を集めるブランダム。本書は、揺籃期から現在に至る様々なプラグマティズム観を照応しつつ、自身の哲学を簡明に披瀝した意欲作である。ヘーゲル・リバイバル、言語哲学、心の哲学など広範な分野にまたがるブランダム哲学への手引きとして最良の一冊。
目次
第四章 言語的プラグマティズムと規範についてのプラグマティズム――消去的唯物論からプラグマティズムまで、ローティが遺したひとすじの思想の軌跡[朱喜哲訳]
1 序論
2 消去的唯物論と規範についてのプラグマティズム
3 主観的なものについてのプラグマティズムから客観的なものについてのプラグマティズムへ
4 規範についての社会的プラグマティズムのもうひとつの応用
第五章 プラグマティズムのボキャブラリー――自然主義と歴史主義を統合する[朱喜哲訳]
1 ローティのボキャブラリー
2 消去的唯物論
3 プラグマティズムと表象
4 規範と因果
5 遠すぎた橋?
6 知識についての社会的プラグマティズム
7 信頼性についての社会的プラグマティズム
8 ボキャブラリーのボキャブラリー
9 道具としてのボキャブラリー
10 ボキャブラリーと公/私の分離
11 言説的実践
12 プラグマティズム形而上学
第六章 分析プラグマティズムに向けて――意味―使用分析[三木那由他訳]
1 古典的な分析プロジェクト
2 プラグマティズムからの異議
3 分析プロジェクトの拡張――語用論媒介的意味関係
4 オートマトン――統語論的なPV十分性とVP十分性
5 チョムスキー階層――語用論的表現ブートストラップの統語論における具体例
6 語用論的表現ブートストラップの意味論における具体例とさらなる基本意味―使用関係ならびに合的意味―使用関係
第七章 プラグマティズム、表出主義、反表象主義――ローカルな、そしてグローバルなあり方の可能性[田中凌訳]
1 プライスの主体自然主義とグローバルな表出主義
2 ローティのグローバルな反表象主義
3 いくつかの悪い表象主義的主張
4 表象的ボキャブラリーについてのローカルな表出主義
5 結論
訳者解説
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