内容説明
――俺は欲しくない。欲しがってはいけない。
家族のため、親子ほど歳の離れた伯爵に嫁いだナーシャは、
夫とは夫婦関係がないばかりか
王太子の愛妾として差し出されてしまう。
物のように扱われ、自分の存在を虚ろに感じるが、
国王の庶子ギュンターとの出会いがナーシャを変えていく。
一方ギュンターは、
夫のいる身でありながら、王太子の愛妾になったナーシャを苦々しく思っていた。
だが、ナーシャの純朴さを知るにつれ、惹かれる気持ちを抑えきれず、
ついには背徳の一夜を過ごしてしまい――!?
恋愛に潔癖な軍人×薄幸の伯爵夫人、不貞を憎む男は背徳の愛に溺れて……。
【目次】
プロローグ
第一章 不幸な結婚
第二章 涙のわけ
第三章 葛藤
第四章 初夜
第五章 非情
第六章 誓いのキスと旅立ち
エピローグ
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
十六夜
8
父が戦死し、借金だらけの家の救済のために55歳の伯爵に嫁いだヒロイン。だが伯爵は彼女を国王の愛人として召し上げる予定で、実際その通りにしたけどヒロインが拒絶。王太子が彼女を救い愛人兼演奏家として住まわせるが、彼女に思いを寄せていた国王の息子の一人が彼女に思いを寄せていて……って感じの複雑な話。ヒロインは本当に家のこととかで不幸極まりない道を歩んでいるけど清らか全開でという人間性。ヒーローは不貞嫌いな潔癖故にヒロインをきらうけど清らかさにはあらがえず~って感じだったな。ハピエンまで長いだけによくがんばった。2021/06/13
れーち
6
★★★☆☆2021/07/31