哲学の女王たち

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哲学の女王たち

  • ISBN:9784794972644

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内容説明

プラトン、アリストテレス、孔子、デカルト、ルソー、カント、サルトル……
では、女性哲学者の名前を言えますか?

男性の名前ばかりがずらりと並ぶ、古今東西の哲学の歴史。
しかしその陰には、知的活動に一生をかけた数多くの有能な女性哲学者たちがいた。
ハンナ・アーレントやボーヴォワールから、中国初の女性歴史家やイスラム法学者まで。
知の歴史に大きなインパクトを与えながらも、見落とされてきた20名の思想家たち。
もう知らないとは言わせない、新しい哲学史へのはじめの一書。

【目次より】
◆ディオティマ Diotima(紀元前400年ごろ)
◆班昭 Ban Zhao(西暦45~120年)
◆ヒュパティア Hypatia(西暦350年ごろ~415年)
◆ララ Lalla(1320~1392年)
◆メアリー・アステル Mary Astell(1666~1731年)
◆メアリ・ウルストンクラフト Mary Wollstonecraft(1759~1797年)
◆ハリエット・テイラー・ミル Harriet Taylor Mill(1807~1858年)
◆ジョージ・エリオット(メアリー・アン・エヴァンズ) George Eliot (Mary Anne Evans)(1819~1880年)
◆エーディト・シュタイン Edith Stein(1891年~1942年)
◆ハンナ・アーレント Hannah Arendt(1906~1975年)
◆シモーヌ・ド・ボーヴォワール Simone de Beauvoir(1908~1986年)
◆アイリス・マードック Iris Murdoch(1919~1999年)
◆メアリー・ミッジリー Mary Midgley(1919~2018年)
◆エリザベス・アンスコム Elizabeth Anscombe(1919~2001年)
◆メアリー・ウォーノック Mary Warnock(1924~2019年)
◆ソフィー・ボセデ・オルウォレ Sophie Bosede Oluwole(1935~2018年)
◆アンジェラ・デイヴィス Angela Davis(1944年~)
◆アイリス・マリオン・ヤング Iris Marion Young(1949~2006年)
◆アニタ・L・アレン Anita L. Allen(1953年~)
◆アジザ・イ・アルヒブリ Azizah Y. al-Hibri(1943年~)


明晰な思考、大胆な発想、透徹したまなざしで思想の世界に生きた、
20の知られざる哲学の女王たち(フィロソファー・クイーンズ)。
知の歴史をひっくり返す、新しい見取り図。

「……人々は相変わらずこう思っている。プラトンの時代から
思想の分野を担ってきたのはほとんどが男性だろうと。
まるで、女性も偉大な哲学者になれるというプラトンの予言を、
これまでだれも実現してこなかったかのように。」
(本書「はじめに」より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

57
最近は女性哲学者も注目されてる気がするけど。男の(しかも白人)するものだという偏見がある、そうです。 イスラム女性哲学者もいるんだと少々驚き。テロとか大丈夫なんだろうか? シモーヌ・ヴェイユいないな、と思ったら、巻末その他大勢に小さく。2023/10/07

ころこ

47
この本面白いです。知らない人物の方が多いというか、ほとんど知らないのですが、メアリ・ウルストンクラフトが『フランケンシュタイン』メアリ・シェリーの母であり、どうやらこの母の方が評価されているが、若い時に貧乏になったり学校運営に失敗して借金返済のために本を書く苦労をしたりと現代的で、興味深い発見がありました。アーレントのように哲学者がたまたま女性だったという狭い領域から、ジェンダーについて考えることが哲学の問題だと社会学者も哲学の領域に入ってきます。更に本書では哲学の定義を拡大していきます。知らない人が多い2021/06/01

おおにし

24
20名の女性哲学者の中でソクラテスに愛の哲学を教えたというディオティマがマイベスト。「饗宴」に登場するらしい。アーレントやボーヴォワールの著名な女性も登場するが、アンスコムの「インテンション」は読んでみたい。G・エリオットやマードックは小説家という認識であったが哲学者でもあるということをこの本で知った。本書は哲学者イコール男性という既成概念を払拭する哲学史入門書だと思う。この機会に日本の女性哲学者についても一度調べてみたい。2021/08/13

しゅん

20
紹介本としてしっかり機能している印象。古代ギリシア、ローマ、中国の哲学者(それぞれディオティマ、ヒュパティア、班昭)の紹介は、当時の社会がどのような思想で動いていたかの話として読める。フッサール『内的時間意識の現象学』は自分も興味深く読んだ本だが、講義を文字に起こし、原稿を整理したのはユーディト・シュタインという女性哲学者であったことは全く知らなかった。本に彼女の名前は残らず(後に強制収容所で死亡)、編集を手伝ったハイデガーの名は残っているという史実。男女間のアンバランスが、具体的事例として描かれている。2022/02/09

星落秋風五丈原

20
えっアイリス・マードックも?と意外な人選でした。わかりやすい。2021/06/14

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