内容説明
最近の都市交通システムは道路だけでなく鉄道,バスを統合した総合交通ネットワークで管理する動向になっており,先端的交通サービスは,ICTを利用することによって可能となる。本書では,その実現のための基本システムを解説。
目次
1. 交通計画の新次元展開を求めて
1.1 交通計画の発展に必要な視点
1.2 交通ネットワーク信頼性の重要性
1.3 交通量配分手法の再考証
1.4 OD交通量逆推定モデルの実用化
1.5 交通ネットワーク流動のモニタリングシステムの有用性
2. リンク交通量型のOD交通量逆推定モデル
2.1 要旨
2.2 リンク交通量型逆推定モデルの考え方
2.2.1 ネットワークにおけるセントロイドとノードの役割
2.2.2 ゾーン発生・集中交通量のノード分担方法
2.2.3 ゾーン間OD交通量からノード間OD交通量への変換
2.3 大ゾーンベースによるOD交通量逆推定モデル
2.3.1 基本型モデル
2.3.2 プローブカーデータ型モデル
2.4 リンク交通量型逆推定モデルの計算方法
2.4.1 リンク交通量単独モデルの非負制約条件がない場合
2.4.2 リンク交通量単独モデルの非負制約条件がある場合
2.4.3 結合モデルの計算法
2.5 推定精度の検証方法
2.5.1 基本精度検証
2.5.2 実際適用検証
2.6 結合モデルの改良
2.7 時間帯別OD交通量の逆推定法
2.8 本章のまとめ
3. リンク交通量型逆推定モデルの事前データ作成法
3.1 要旨
3.2 OD別スポット収集交通量のデータ収集法
3.3 事前データの作成法
3.3.1 日単位OD交通量逆推定
3.3.2 時間帯別OD交通量逆推定
3.4 ダイアル確率配分法を用いたサンプルOD交通量の補正法
3.5 サンプルOD交通量の欠落値の補完法
3.6 本章のまとめ
4. ゾーン集中交通量型のOD交通量逆推定モデル
4.1 要旨
4.2 ゾーン集中交通量型逆推定モデルの考え方
4.2.1 定式化
4.2.2 小ゾーンベースのOD交通量への変換
4.2.3 例題による考察
4.3 ゾーン集中交通量型逆推定モデルの改良
4.4 時間帯別OD交通量の逆推定法
4.5 本章のまとめ
5. 交通ネットワーク信頼性
5.1 要旨
5.2 交通ネットワーク信頼性の考え方
5.2.1 交通ネットワークのリダンダンシー
5.2.2 定時性の効果
5.2.3 リスク回避と時間価値
5.3 交通ネットワーク信頼性の種類
5.3.1 連結信頼性
5.3.2 所要時間信頼性
5.3.3 遭遇信頼性
5.3.4 ネットワーク容量信頼性
5.3.5 その他の信頼性指標
5.3.6 各種信頼性の適用対象
5.4 連結信頼性
5.4.1 定義
5.4.2 構造関数
5.4.3 厳密計算法?
5.4.4 近似計算法
5.4.5 実用計算法
5.5 所要時間信頼性
5.5.1 定義
5.5.2 分析方法
5.5.3 便益評価の方法
5.6 本章のまとめ
6. 総合交通ネットワーク流動のモニタリングシステム
6.1 要旨
6.2 総合交通ネットワーク流動のモニタリングシステムの構築
6.3 モニタリングシステムの実用的価値
6.3.1 交通マネージメントの高度化
6.3.2 交通計画事業の評価システム
6.3.3 公共交通システムのサービス改善
6.3.4 ネットワーク信頼性に基づく交通計画
6.3.5 交通センサスおよびパーソントリップ調査の先進化
6.3.6 土地空間情報との結合による都市計画への適用
6.3.7 交通ネットワークシミュレーションのインプットデータの精緻化
6.4 モニタリングシステムの学術的価値
6.4.1 交通需要変動の特性分析と予測モデルの開発
6.4.2 交通量配分の現実的発展
6.4.3 走行時間短縮の便益効果の新思考
6.5 本章のまとめ
参考文献
索引