なぜ科学者は平気でウソをつくのか

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍

なぜ科学者は平気でウソをつくのか

  • 著者名:小谷太郎
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • フォレスト出版(2021/05発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784866808109

ファイル: /

内容説明

■科学者の大発見による光と影。人は大胆なウソほどだまされる!?

この本は、科学者たちの発見を通してウソ(捏造)が暴かれるさまを描いています。
それはまさに、人間がウソをつきバレるのと一緒です。

昨今、ネットではフェイクニュースや誹謗中傷がはびこり、
その匿名性から真実が見えなくなっています。
いっぽう、科学の世界では論文の精査によって、間違った論拠や改ざんされた画像が見破られてしまいます。
それでも科学の世界に捏造が消えないと著者は主張します。

■「捏造を根絶することはできません。
しかしだからといって捏造はやり放題というわけでもありません。捏造は必ず発覚します。
捏造された研究成果は自然科学の法則に反するため、追試は失敗し、
他の研究結果と矛盾し、遅かれ早かれ否定されます。
つまり、科学は異物を排除する免疫機構を備えているのです。」

科学史というテーマでありながら、この科学が担う免疫機構は社会のウソに一石を投じるはずです。

「登場するのは誘惑に弱い人間で、あつかわれるのは過ちの瞬間です。
彼ら彼女らの叶わなかった夢と野望が社会に波乱を及ぼすさまを、歴史上の事件として記述するのが目的です。」

著者は大学で教鞭をとるかたわら、科学の面白さを一般に広く伝える著作活動を展開しています。
そして本書は、撤回された科学論文をできる限り入手し、一文一文読み込んでいます。
さらに、本書に登場する9人の科学者たちの事件を、社会を騒がせた影響度も含め、☆で評価しています。

この不可思議な科学の世界の光と影は、現代社会の見えない真実への教訓となるのではないでしょうか。

■「人間は様々な動機から嘘をつきます。コミュニティの中で成功したい、承認されたい、利益が欲しいといった、
利己的な理由からつく嘘があります。他人を操作したい、傷つけたいといった悪意のある嘘もあるでしょう。
また、いくら考えても合理的に説明できない、不可解な嘘をつく人もいます。
嘘の中でも科学の捏造には際立つ特徴があります。捏造研究者は大発見を報告します。
常識を覆し、人々の認識を変え、社会を変革する成果が得られたと主張します。
そういう科学の新たな勝利に、私たちは感嘆し、胸躍らせます。
いい換えると、科学の捏造には『夢』があるのです。」

※本書は2005年7月にdZEROから刊行された
『科学者はなぜウソをつくのか』を改題・加筆・再編集したものです。

■目次
はじめに

第1章 10万人のCOVID-19治験データ??サージスフィア事件

第2章 常温核融合??大学間の対抗意識から始まった誤りの連鎖

第3章 ナノテク・トランジスタ??史上最大の捏造・ベル研事件

第4章 ヒトES細胞??スター科学者の栄光と転落

第5章 STAP細胞??捏造を異物として排斥する「科学の免疫機能」

第6章 118番元素??新元素発見競争でトップを狙ったバークレー研事件

第7章 農業生物学??スターリンが認めたルィセンコ学説

第8章 皮膚移植??サマーリンのぶちネズミ

第9章 旧石器遺跡??暴かれた「神の手」の正体

索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

97
代表的な科学の捏造事件を紹介する一冊。ユタの常温核融合/ベル研のナノテク・トランジスタ事件/韓国のヒトES細胞/STAP細胞/118番元素発見など9つの事件が紹介されるが、週刊誌程度の記述で、「なぜウソをつくのか」という深い考察は皆無。そもそも「科学者は平気でウソをつく」というタイトルが、私は気に入らない。息をするように嘘をつく政治家と違い、殆どの科学者は平気でウソなどつかない。9つの捏造事件を星の数で採点するようなふざけた態度を含め、科学者に対する尊敬も愛情も感じられない著者に対し、強い憤りを覚える。2021/08/03

ふみあき

11
パンデミックの渦中で起こった最新の「サージスフィア事件」から、旧石器遺跡の「神の手」まで、国内外の「科学史に燦然と輝く捏造事件」の9つを解説。「常温核融合」事件の顛末を読み、発見者が虚栄心に駆られ嘘をつくのは分かるが、なぜその後、陸続と追試成功の報告が上がるのか不思議だったが、そういう過誤が生まれる心理的メカニズムも分析されていて、得心が行った。なかでも旧ソ連の「ルィセンコ学説」の悲劇は、他とは少し毛色が違う。学術的問題をイデオロギー論争にすり替えるやり口など、現代のポリティカル・コレクトネスを思わせる。2021/05/22

Melody_Nelson

7
以前、ベル研の事件を「論文捏造」という本で読み(面白かった!)、こうした科学の事件に興味を持ったので本書を手に取ったのだが、期待外れ。薄い内容と、ふざけた文体・評価。ただ、隙間時間にサクッと読む分には適しているかも。2022/03/04

hiyu

7
厳密にいえばタイトルとは一部異なる内容ではある。中には随分前の出来事であるが、しっかりと記憶しているものもある。やむを得ないのかもしれないが、飛びついているように見える様子もあるから個人の問題に希求して良いものか正直悩む。2021/10/23

ドラマチックガス

7
タイトルに注意本。「なぜ科学者は平気でウソをつくのか」の考察はされていません。また、主語が大きいのも気がかり。ほとんどの科学者はウソを平気でつかないんだけどな。サブタイトル「捏造と撤回の科学史」だけでよかったと思うんだけど、これでは売れないのか。世知辛い。中身は読みやすく、面白い。先日、大学に入った新聞記者が逮捕され「ネトウヨ」諸氏に大いに批判されていた。旧石器捏造報道が今だったら、「盗撮だ!!」「暴くためなら何をしてもいいのか!!」となったのだろうか。2021/07/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17871313
  • ご注意事項

最近チェックした商品