電力と政治 下 - 日本の原子力政策 全史

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電力と政治 下 - 日本の原子力政策 全史

  • 著者名:上川龍之進
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  • 勁草書房(2021/05発売)
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  • ISBN:9784326351732

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内容説明

福島第一原発事故から7年が経とうとしている。この間、戦後の電力・エネルギー政策、とりわけ原子力政策の何が明らかになったのか? そして事故後、事態はどう動いていったのか? なぜ電力自由化の改革は急速に進み、脱原発は後退したのか? とは言えなぜ自民党は原発再稼動を思うように進められないのか? 政治学であざやかに読み解く!

目次

第7章 野田内閣における原発ゼロへの挑戦と挫折
 1 野田内閣の発足
 2 東電へのデュー・ディリジェンスと原子力損害賠償支援機構の発足
 3 東電実質国有化をめぐる争い
 4 電力システム改革と核燃料サイクルをめぐる政治闘争
 5 大飯原発再稼働
 6 民意の奔流
 7 革新的エネルギー・環境戦略の策定
 8 民主党政権下での電力・エネルギー政策の分析

第8章 安倍内閣と原子力規制委員会――原発回帰の限界
 1 「原発ゼロ」の見直し
 2 原子力規制委員会の設置
 3 原子力規制委員会の新規制基準
 4 汚染水問題と東電への追加支援策
 5 小泉純一郎の原発即時ゼロ宣言とエネルギー基本計画の策定
 6 原子力規制委員会の委員交代
 7 原子力規制委員会と電力会社の対立
 8 虚構の避難計画
 9 エネルギーミックス

第9章 原発再稼働と電力自由化の矛盾
 1 老朽原発の廃炉と原発再稼働
 2 原発再稼働の進展と司法の覚醒
 3 電力システム改革の進展
 4 電力自由化と原発

第10章 終わらない東電問題と核燃料サイクル問題
 1 もんじゅ廃炉と核燃料サイクル事業の継続
 2 原発再稼働と地方自治体
 3 三度目の東電支援策と賠償費用のつけ回し
 4 民進党の迷走
 5 第二次・第三次安倍内閣下の電力・エネルギー政策の分析

終章 時間のなかの電力・エネルギー政策
 1 経路依存
 2 タイミングと配列
 3 長期的過程
 4 政策・制度変化

あとがき


参考文献一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山口透析鉄

13
上巻に続けて下巻も読了。東日本大震災以降は私もSNS等も通して見聞してきた事実が多く、本文を読みつつ再確認しました。アベの嘘、もっと詳細に述べても良かったとも思いますが、そこは一定、公平な筆致にされたのでしょう。 最終章の分析がまとめとしても分かりやすかったのですが、ある意味、日本の現状がかなり絶望的、と再確認する部分が強かったです。 一事が万事というか、東電や官僚機構の組織が日本の「フツー」に近く、その程度だから全体が傾いたのでしょうから。 上川氏にはこの先まで調べた新著を書いて欲しいです。2022/10/24

青雲空

5
一度始めたことを抜本的に変更するにはコストがかかり、ついつい現状の追認、連続に陥りやすい。それを政治学で「経路依存」というらしい。 高速増殖炉が技術的に絶望的になっているのに、経路依存の罠にはまっている原子力ムラは、引き返せないレミング状態。それには地元の取引業者、原発関連企業の労働者も含まれる。 自然エネルギーの利用技術が発展し、最終処分地が決まらず、中間貯蔵施設すら十分確保できていないことが見えているのに、ひたすら決断を先送りする日本政府と原子力ムラ。 もうこの国は滅ぶしかないのか。 2023/04/24

takao

3
表面的。2022/01/12

K.C.

3
学術論文ではないが、政治学的分析を行った最終章以外は非常に読みやすい。日本の原発通史という内容。政官財に自治体、住民、労働組合が複雑に絡み合い、作為と不作為を使い分けながら、今の構図につながっていることが理解できる。ネタバレになってしまうが、3.11時点で民主党政権であったことが、現在の原発政策に大きな影響を与えているというのは、振り返って見て納得する。パリ協定締約国として、地球温暖化の潮流に向けて、政治が今後どのように動くのか、一有権者として見守りたい。2018/09/15

okadaisuk8

1
福島原発事故以降の動きをまとめる。民主党政権下のエネルギー改革は中途半端に終わった。しかし、原発推進路線の自民党政権に戻っても以外に再稼働が進まず、新増設は兆しすらみえず、電力自由化は案外着々と進む。こうした世間のイメージと違う一見不思議な現象についても、歴史を追うことで丁寧かつ分かりやすく理解させてくれる。2020/06/30

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