内容説明
強大なる転生者・ユージーンを撃破したディルとシド。しかしユージーンは、レッドガルドの英雄・プロドティスの身体を用いて復活。更には巨神族の末裔であるぬえの変身と、最強の転生者・シデンの参戦により、戦況は混迷を極めていく。
その戦況を覆したのは――ユージーン二度目の敗北によって自我を取り戻したプロドティスだった。侵略者たる転生者だけでなく、同じレッドガルドの民であるディル達すらも圧倒し、プロドティスはぬえを連れ去って消えてしまう。
その痕跡を追い、ぬえ奪還のため立ち上がるディル達と《ハルバード》旅団。彼らの前に再び現れた転生者は、ディル達と『手を組む』ことを提案し――!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のれん
11
1巻目が人を選ぶが個人的に大好きな叙事詩冒険譚をコンセプトにしたシリーズ。 主人公をはじめ、基本的に全員愚直に突き進んで展開が広がっていて、表面上悩んでいても、それが行動に影響していない。 そのため古代英雄軍勢復活から戦闘や仲間の救済など、一つ一つビッグイベントなのにサラッと進む。 前回以上に緩急がないが、フルスロットルでただただ英雄叙事詩の物語を埋めるように動く。腰をもう少し落ち着けてと言いたいが、各キャラが神話を胸を熱くしまくるのを見続けるとオタクとしては微笑ましくなるのは性だろうか。2021/04/28
真白優樹
6
伝説の英雄の身体を使い復活したユージーンとデイルが戦う中、伝説の英雄の復活が舞台を覆す混沌を引き起こす今巻。―――見せつけろ、凡庸なる匹夫だからこその届く力。 伝説の英雄の復活、そしてその軍勢の復活。舞台をひっくり返した第三勢力を相手に、転生者の有志達と協力して戦う今巻。更に熱く、まるで燃え尽きるかのような戦いが見所であり、更に心燃やされる熱さが目白押しな巻である。多大な犠牲の代わりに得た希望。古きは去り、新たな才は目覚めを待つ。まだまだ終わらぬこの戦いは、何処へ向かっていくのか。 次巻も楽しみである。2021/05/01