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内容説明
元判事、ベストセラー『絶望の裁判所』著者による、
司法批判の集大成!
平成の司法制度改革は大失敗!?
政府と電力会社に追随した根拠なき「原発再稼働容認」、
カルロス・ゴーン事件で改めて露見した世界的に特異な「人質司法」、
参加者の人権をないがしろにした「裁判員裁判」、
国家が犯人1人に責任を押し付ける「死刑制度」……
閉ざされ歪んだ司法の世界にメスを入れ、改善への道を示す!
● 出世コースに乗れば生涯収入7億超えも!
「天下り」もあり、国家に逆らえない。
● 無罪判決や行政に不利な判決を出した判事たちは
人事や異動で報復を受けた。
● 在野の法律家から判事を選任する「法曹一元制度」を
活用し、“市民のための司法”を取り戻せ!
〈目次〉
第1章 個人としての裁判官とその問題
第2章 官僚・公人としての裁判官
第3章 裁判官の仕事とその問題点
第4章 裁判官の本質と役割――儀礼と幻想の奥にあるもの
第5章 戦後裁判官史、裁判官と表現
第6章 法曹一元制度と裁判官システムの未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
26
檻の中の裁判官 なぜ正義を全うできないのか。瀬木 比呂志先生の著書。いくらお勉強ができるからといって、いくらエリートの裁判官だからといって、間違いを起さないとは限らないし、エリート意識が強い裁判官だからこそ間違いを起こしてしまうことだってあるはず。悪い裁判官、ダメな裁判官には、しっかりとダメという烙印を押すような制度が必要。特権階級意識にまみれた非常識で上から目線の裁判官が多数派だとは思わないけれど、裁判官も政治家のように投票で決められる日が来るのかも。2022/06/27
だまし売りNo
10
現代日本の裁判官を批判した書籍。世界の裁判官と異なり、日本の裁判官は権力の意向に追随する傾向が強い。それは裁判官が実質的に独立しておらず、特殊なムラ社会に生息する「司法官僚の群れ」「法服を来た役人」であるためである。裁判官である前に公務員意識が強く、上意下達の忖度公務員になっていることが問題である。2021/04/18
シンショ
4
タイトルにある「檻」とは裁判官が属するムラ社会の事を意味している。本来、裁判官は上下関係も横のつながりにも忖度することのない独立した存在でなければいけないという著者の考えが伝わる。一方で国民にも裁判に対する関心をもっと持つべきだと感じた。私自身もメディアを通じた有罪・無罪という結果だけを見て、深く裁判内容を知りもせずに色眼鏡で判断していたことは否めない。どのような背景があってその判決が出たのかということを、冷静に分析しなければいけないと改めて思う。2021/10/03
魂@ころがして
3
2021年3月10日初版発行2021/10/02
aochama
3
現代日本の裁判官が抱える問題点を各方面から鋭く指摘、司法制度の危機を訴えます。打開するには法曹一元と裁判官の公平な選抜が必要と説きます。 、一般市民、国民の基本的方向性の理解とコンセンサスを得る必要があるとします。かなり深い内容でした。2021/05/06