内容説明
古代中国の大国、斉に生まれた孟嘗君は「鶏鳴狗盗」の故事で名高い。多様な力が国と人とを動かす波瀾の時代に、智慧と誠実さを以て燦然と輝く存在であった孟嘗君を通して戦国時代を読み解く。書き下ろしエッセイ「回想のなかの孟嘗君」を付す。〈中公新書『孟嘗君と戦国時代』改版〉
感想・レビュー
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KAZOO
76
宮城谷さんの孟嘗君は既に読んでいるのですが、この本で春秋・戦国時代を俯瞰して頭を整理していくのはいいことだと思います。まだ読んでいない人にはいい入門書となるのでしょう。宮城谷さんのこのような随筆は非常にわかりやすさがあります。現在は公孫龍を連載されているのですがこの人物についての本もそのうち出てくるのでしょう。2022/06/23
future4227
49
春秋・戦国時代の様々なエピソードや人物を知ってはいるが、それぞれが断片的で全く繋がっていなかった。この本は、それらを時系列的に整理し、各国の思惑や事情などを絡めてわかりやすく解説してくれる。年表や系図などもあり大変参考になる。中国史というと『史記』が有名だが、宮城谷氏によると『資治通鑑』の方が断然面白いのだそうだ。今度読んでみよう。中国大河ドラマ『昭王』を観ながらこの本を読むと、もうこの時代は完璧に把握できる。2021/04/24
kokada_jnet
40
内容は散発的でいまいち。巻末の戦国時代・主要王家の系図が、なかなか、目にしないもので。この本で一番、価値がある部分かも。孟嘗君は、田氏斉の王族だったのか。2021/05/11
kiiseegen
6
書き下ろしエッセイが加わった文庫版。孟嘗君、再読しよ。2021/03/04
中島直人
5
(図書館)再読。薄く軽く、ただし、一本のストーリーとして、戦国時代を切り取ることができる。2023/08/19