内容説明
時代を超え愛される幻想譚の秘密がここに! 大人が読み返す西遊記――玉門関を越えた三蔵法師らは火焔山で焼かれ、羅刹女の芭蕉扇を得たい悟空は因縁の牛魔王と闘い、女好き猪八戒は女人国で身籠もってしまう始末……。時代を超え愛され続けてきた『西遊記』。中国小説第一人者の該博な知識が原典の魅力を引き出す。天竺への道程、それは中華幻想譚(ファンタジー)の源流をめぐる旅でもある。<上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひのきもり
4
あっとおどろくような陳舜臣さんならではの視点での物語かなと期待してたのですが、小説と紀行文のミックスのようなかんじでした。まあ、でもこれはこれで面白かった。2011/05/29
やまほら
3
小説の西遊記と、現実の玄奘三蔵と、著者の旅行記がまざりあった本で、面白く読めた。著者の旅行は1973年のもので、今はかなり変わっているのだろう。2016/06/15
舟江
2
どうも内容は最後までエッセー風の作品だった。よって読後の達成感はまるでなし。中国人のホラ話を読みたかった小生としては、不完全燃焼であった。別の著者の本を読んでみよう。2019/05/19
酩酊斉案山子
1
西遊記じたいはそんなに面白くないのに、西遊記をめぐって脱線しまくるエッセイが面白すぎる困った本。さらに僧・猿・豚・河童の一行より実在した玄奘(の旅)が興味深く、そっちを詳述してくれたほうが有難かったかも。知ってるようであんまり知らないし。2018/06/30