内容説明
「あなたの家のごはん、食べさせてもらえませんか?」そんなお願いを世界中でくり返した、キッチンのヒッチハイク=キッチハイクの旅の記録! 世界各地の一般家庭におじゃまして、見て食べて体験した、普段のおうちごはんと人々の暮らし。食からつながる世界は、もっと豊かなのでは? 国籍や宗教を越えてわかりあえるのでは? そんな想いを込めて、レッツ「もぐもぐ・ザ・ワールド」!
目次
まえがき
ラーズとアンネの食卓(コペンハーゲン/デンマーク)
ヴィンカ夫妻の食卓(バンガロール/インド)
ノリスとイサエル夫妻の食卓(ハバナ/キューバ)
ソフィーの食卓(フェズ/モロッコ)
ウイリアム一家の食卓(ラパス/ボリビア)
アマル一家と親戚の食卓(バンダルスリブガワン/ブルネイ)
エルザとマテオ夫妻の食卓(バルパライソ/チリ)
イーティンの実家の食卓(台北/台湾)
ダイシの食卓(タリン/エストニア)
ピッチの食卓(バンコク/タイ)
アンナとお手伝いさんの食卓(アンティグア/グアテマラ)
ノラとジャック夫妻の食卓(ロトルア/ニュージーランド)
アレックスとリタの食卓(リガ/ラトビア)
ヘレンさんの食卓(コロニア・デル・サクラメント/ウルグアイ)
エリザベットとサラの食卓(ストックホルム/スウェーデン)
単行本あとがき
文庫版あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Inzaghico
8
キューバ・ハバナでごちそうになったハンバーガーは、食材の状態が良くなかった。ハムとサラミは酸っぱくて、チーズはべちょべちょ。キューバは他国からアメリカの経済制裁もあり、国の財政はなかなか厳しい。ただ、著者はものがないキューバでもてなしてくれる夫婦の心遣いで「満たされる」。ボリビア・ラパスでごちそうになったときも、とうもろこしは「特筆すべき妙味もなく、プチプチとした歯ごたえだけが、何かを食べている、という実感を持たせてくれた」。料理というのはやはりある程度金銭の余裕も必要だ。2021/05/04
peony C
0
You Tubeで外国の屋台料理を食べ歩くvlog見るの大好きだけど。初対面の人の家に上がりこんで、家庭料理をご馳走になるツワモノが日本人でいたか。しかも、世界各国で。食べさせてくれる家族探すコミュ能力に、上がり込む愛嬌が必要よね。すごすぎる。 ご馳走になるときに肉を食べるから、それ以外は粗食とか、メンタル強すぎる。 けれど、こういう人がいるから、海外の市井の人の生活が垣間見れて楽しい。スーパーだったり、調理方法や、使用人との関係とか、入り込まないとわからないいわ。 題名が秀逸。2021/03/02
たこい☆きよし
0
不思議な縁でいっしょに仕事をしているキッチハイク創業者山本さんの原点となる体験記の二分冊文庫化の2冊目。体験で国家や民族、文化への先入観をふり払った果てにあるのは、人にレッテルを貼らず、個人をただ個人として見る境地。とはいえ、それこそが、レッテル貼りやヘイトスピーチのような風潮へのカウンターでもあるような気がしてきた。2021/01/30