内容説明
天文十七年(1548年)、世の中は群雄割拠でみなが天下統一を狙っている。もちろん美濃もそうだ。そんな折、「結婚するわ」と国主・斎藤道三の娘の帰蝶は稲葉山城で父に向かって言い放った。「なぜおまえが決めるのだ」「どうして決めてはいけないのですか?」押し問答の末、帰蝶は結婚相手が尾張の織田三郎信長だと告げる。「いやいや、ご冗談でしょう」侍女の皐月が思わず口を挟む。「でもする」とすかさず返す帰蝶。帰蝶と信長は本当に結ばれるのか──時代を先取りする夫婦魂。新機軸・恋愛歴史小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずぽん
20
齊藤道三の娘帰蝶は天下を取るために織田へ輿入れするが・・信長のブレーンとして暗躍?いや表立って策動する帰蝶を軽快に描いています。桶狭間を攻略し、三河攻めの準備をする織田軍、次巻帰蝶と皐月はどう動くのかな?2021/02/22
スプリント
13
途中で歴史から消える帰蝶を主人公に、その侍女の視点で展開する。信長の側近として蜂屋般若介を起用するところが渋い。途中から蘭丸に変わるのかも。 秀吉と光秀の登場が待ち遠しい。2021/02/26
ゼニガメ
12
破天荒な帰蝶による女の為の天下取り。信長に助言を与え、戦に女の鉄砲隊を連れていく。女が男の持ち物として扱われていた時代で、少しでも女が住みやすい世を作りたいと立ち上がった帰蝶の挑戦を侍女の視点で書いている。堅苦しい雰囲気皆無で、さらさらと読みやすい。信長は拾捨選択が上手だが、ブレーンを務める帰蝶もそうだ。身内だろうが敵なら切捨て、仲間でも必要ならば死んでもらう。残酷な選択にカラカラと笑ってみせる。強いを通り越して狂ってる感じすらする。今後が楽しみなシリーズ。天下取りの片隅で侍女と槍兵の恋路も気になる。2021/01/24
のれん
11
女が強いエンタメ戦国もの。 資料に乏しい帰蝶や女鉄砲隊を使い、女の人権を確立させるという大望のため天下を取るというテーマからして細かい時代考証は抜きにして考えるべきだろう。 信長が合理主義の行き過ぎで全く理解されないという旧来の像にしつつ、策略全般を担当する帰蝶が全てサポートし、実家の斉藤も今川も倒していくのは頼もしすぎて確かにヤバい。 女性の恋愛の描き方はとにかくドライで、淡々とこれなら恋できるな、みたいなノリなのでむしろ男性陣の肝の太さに感心する。袖にされてもグイグイくる般若助が一番良かった。2021/02/28
みやしん
10
先ずは(侍女と)天下を目指す衝撃の意思表明から始まり、信長を結婚相手に逆指名。前線に立つ・調略は巡らす・女の武器は振るう ・毒殺なんてお手の物。人心に精通し人を駒のように扱う。成る程ヤバい。現代での信長観を下敷きに女性視点から改めて信長の運営術を見直す作り方。信長のポジションはまさに「共犯者」でそんなヤバい夫婦の覇道を侍女視点で綴るライト歴史エンターテイメント。2021/08/02
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