Weの市民革命

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Weの市民革命

  • 著者名:佐久間裕美子【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 朝日出版社(2020/12発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784255012032

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内容説明

トランプ時代、パンデミック、ブラック・ライブズ・マター、大統領選……
いまアメリカで沸きあがる、「私たち」のムーブメント
ロングセラー『ヒップな生活革命』の“その先”のストーリー


金融危機後のインディペンデント文化の開花を描いた『ヒップな生活革命』から6年。
その間に出現したトランプ政権を受けて、「消費」を通じたミレニアルたちの運動が活発化した。企業は政治・社会的スタンスを明確にするようになり、「サステイナブル」に一段と取り組むようになった。「ジェントリフィケーション」の波を受けたブルックリンでも、インディペンデントが生き残るための創意工夫がより深化していった。
……ところに迎えたコロナウイルスとブラック・ライブズ・マター、そして大統領選。
それらは、以前からプログレッシブ(進歩主義的)な市民たちが求めてきた施策をさらに前進させた。「インターセクショナリティ(交差性)」はより強固なものになった。
このプログレスは今後、どこに向かっていくのか。そこには、どんなルーツがあるのか。
こういう時代に「物を買う(消費する)」行為をどう考えていけばいいのか。
共通するキーワードは「We(ウィ)」。いま「私たち」の力は、良くも悪くも、これまでになく大きなものになっている。
アメリカの変化は世界の変化を照らし出す。
20年以上にわたりニューヨークに住み、アメリカ各地を見続けてきたライターが、アメリカで沸きあがる新たなムーブメントのリアルな可能性と希望を、最前線から伝える。

自分以外の誰かのために、声を上げたり、
行動を起こすから、「We」なのだ。(本文より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shikada

21
人種差別や気候変動といった諸問題に対して、「消費」を通して自らの意思を表明した人々の話。消費=お金を落とす行為は、その企業を応援する投票になる。逆もしかり。たとえば、ユニクロ製品がウイグル自治区の強制労働に基づくものだった場合、その商品を購入することは強制労働を肯定することにならないか?と考える。自分が購入する商品がどこでどうやって作られたのか考えるのは骨が折れるけれど重要なことだと思う。本書には無法な企業に歯止めをかけ、誠実な企業の背中を押した事例が多く掲載されていて希望が持てる。2022/08/19

踊る猫

21
一方では私たちは所詮は「大河の一滴」ではある。だが、その「一滴」にも力はある。著者はアメリカの現場から見た消費社会の変容や政治的なイシューそのものについて深く掘り下げ、一消費者である私たちになにができるか、なにをなしうるかを語る。その筆致は決して暑苦しい、情にのみ訴えかけるものではなくスマートで読みやすい。私も、シニカルに構えるのではなく良心的な企業を応援し、地球環境に負担をかけないサスティナブルなライフスタイルを築くにはどうしたらいいだろうかと考えてしまった。もっとグローバルなうねりについて読んでみたい2021/05/07

Francis

18
猫町倶楽部の課題本。トランプ前大統領からバイデン新大統領への政権交代の原動力となったアメリカ合衆国での社会運動の動きをニューヨーク在住の著者が自らの体験をもとにまとめたもの。ブラック・ライブス・マター、企業の社会的責任、持続可能な社会、などいずれもアメリカ、そして世界で問題になっていることが取り上げられている。いずれも一人の人間には解決がとても難しい問題であり、挫けそうになるけど、少しずつでも良いから一人一人が行動を起こしてそれを積み重ねていけば良いのではないか、と言う希望を感じた。2021/01/24

16
アメリカの若者たちの消費アクティビズムと、黒人、労働者、LGBTQ+の権利運動についての話。これらはすべて地続きだということが読んでいてよくわかる。マイノリティの権利平等、企業の環境対策の施行など、アメリカの社会運動を知ることで、日本はどうなのか、と考えるキッカケになった。企業は温暖化対策をどのくらい実行しているだろうか?わたしたちは環境問題をどの程度深刻に考えているだろうか?人権や環境に配慮する企業がつくる商品を選んで買っているだろうか?これからはモノを選ぶ基準として、エシカルかどうかも判断して買おう。2021/11/11

冬佳彰

14
『ヒップな生活革命』の続編として書き始めたとのことだが、著者も書いているように、このコロナ禍で、随分と軌道修正せざるを得なくなったんだろうなあ。いきなり本のサイズ話で悪いが、俺はこの新書よりひとまわりだけ大きい、コンパクトな作りって結構好きだなあ。何となくだが、こういう雰囲気のある本って、外れが少ないような気がする。で、内容としては「消費はアクティビズムになった」「インディペンデントは生き残れるのか」「コロナが前進させた社会のシフト」「自分ごとのサスティナビリティ」の4章。(続く)2022/01/28

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