内容説明
生命科学研究に機械学習のアプローチをどのように使うのか,それによって何ができるのかを解説します.初心者にも取り組みやすいGoogle ColaboratoryやImageJの入門記事もおすすめです.
目次
第1章 機械学習入門
1.Google Colaboratory入門―機械学習を体験しよう
2.ImageJを使った機械学習による生物画像解析入門
第2章 バイオインフォマティクス
I.遺伝子発現機構・発生・分化
1.1細胞RNA-seqを用いた細胞タイプの同定技術
2.scRNA-seqを用いた細胞系譜の軌跡推定―データの背後の流れを読みとる技術
3.scRNA-seqデータから空間的遺伝子発現パターンを再構成する機械学習
4.ラマン分光を用いた細胞内の遺伝子発現の推定
II.免疫・微生物・化学・創薬
5.機械学習を応用したT細胞受容体レパトア解析
6.メタゲノム解析における機械学習的手法
7.テンソル分解による薬物応答トランスクリプトームの予測と創薬応用
8.医薬品開発におけるIT技術
第3章 画像解析
I.画像の分類・特徴化
1.クラシフィケーションの原理と生物・医療への応用
2.細胞画像のわずかな違いをとらえて分類するAI―細胞画像の見分け方をAIに教えてもらおう
3.機械学習のさまざまな問題設定と解法―正しくラベルが付いたサンプルが少ない場合の機械学習
II.画像からの細胞・運動情報抽出
4.機械学習によるバイオイメージセグメンテーション
5.細胞トラッキングの機械学習および数理最適化技術―多物体トラッキングの課題とアプローチ
6.行動追跡とDeepLabCut―アニマルポーズトラッキング技術
第4章 統計解析
I.形態・物性解析
1.深層学習による細胞形状解析
2.多細胞集団の力学への機械学習アプローチ
II.動態・状態解析
3.1分子計測データの隠れ状態を推定する統計的解析法―隠れマルコフモデルと最大エントロピー-クラスタリング
4.分子シミュレーションと実験データを統合する機械学習手法
5.細胞の内部状態を探り出す系譜木解析
III.運動・行動解析
6.機械学習による移動行動解析の考え方
7.強化学習・逆強化学習に基づく動物行動のモデリングとデータ解析