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内容説明
舞台は1830年のパリ。カナダから来た少女コリンヌは祖父に命じられた。「ライン河まで行き、双角獣の塔に幽閉されている人物の正体を調べよ」。コリンヌは亡き父の名誉を守るため、頼もしい仲間――酔いどれ剣士、カリブの海賊王、自称天才作家と共に旅立つ。少年少女も大人も魅了する、謎に満ちた冒険譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
100
<ミステリーランド>シリーズの1冊で少年少女が胸躍らせる一級の娯楽冒険小説。ライン川の東岸にあるという『双角獣の塔』に幽閉されている人物の正体を探りに行く話でタイトルはこの塔に幽閉された人物を指しており、決して某SNSに依存している人々を指しているわけではない。いつもはいささか過剰気味な蘊蓄もほどよい分量でむしろ教科書に載っていない歴史の面白さを教える教師のような語り口であるのが実に気持ちいい。子供の頃に嬉々として冒険の世界に浸った読書の愉悦に浸ることが出来た。こんな物語が書けるならば田中芳樹氏も安泰だ。2017/10/31
itica
53
虚実を取り混ぜた、少女の冒険譚。時代は1830年のパリ。初めて会う祖父に、死んだはずのナポレオンが塔に幽閉されていると言う噂の真相を確かめるよう依頼されたコリンヌが、街で出会った男たちと共に塔を目指し旅に出ると言うもの。息子から借りたもので、本来なら自ら進んで読む本ではないが、実在の人物もうまい具合に登場して案外面白かった。どうやら児童書らしい。ゲーム感覚で難を乗り切るのはご愛敬。 2021/09/21
徳浄さん
28
久々の田中芳樹さん。彼の本はSFが好きだけど、こういう冒険物語も大好き。それも19世紀のフランスやドイツが舞台。若い人向きなのだろうけれど。きちんと登場人物の後後の事まで書いてあるので十分堪能できました。2017/05/13
Kikuyo
26
ライン川の『双角獣の塔』に幽閉されている人物の正体を探りに行けという難題に挑む主人公コリンヌ。テンポよく物語が展開してとても楽しめた。コリンヌは、カナダから祖父に会いにパリへやって来た勇敢な少女。それに3人の仲間、アレク、ラフィツト、モントラシェ。3人とも実在感を伴いながら個性豊かに活躍してくれる。虚構と実像を楽しめた。冒険、歴史との整合性、想像力をかきたてる要素がたくさん。ラストのコリンヌと孫娘のシーン、余韻を残し物語を閉じる感じ、コリンヌが冒険をふっと回想するほんの一瞬が何故か印象的だ。2018/03/16
山ちょ13
24
「ラインの虜囚/田中芳樹」読了。クライアントから薦められて読んだ本。こういう、冒険小説は初めてかも。コリンヌが3人の仲間を従えてライン河の双角従の塔に行き、虜囚の正体を確かめるというもの。道中、敵襲にあいながらも豪傑な仲間たちのおかげでそれを乗り越えて行く。解く謎がほとんどないため、さくさく読めた。冒険小説において著名な作家であるようなので、時々読んでみたいと思います。2017/08/08