内容説明
7年8カ月の長期にわたる安倍政治とは何だったのか? 新自由主義、市場原理主義の名のもとに、公共政策はどう変質していったのか。官僚機構はいかに劣化したのか。行政学の大御所が冷静な視点で日本政治の諸課題を検証する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルーツ・リー
3
新自由主義に対する批判というか、小泉構造改革以降の政権。特に、新自由主義色が強いと言われる安倍元首相に対する批判が主だった。 実際に安倍首相と新自由主義に親和性が高いのは事実なのだろうが、だからと言って、新自由主義の批判の名の元に、安倍首相がやる事を全て否定するのはフェアではないとは思った。 内容として、確かに労働環境に居る人は苦しい思いをしている訳で、その辺りに規制緩和を入れてしまうと、労働者が苦しむよ!という主張だけは最もだと思ったけれど。 なんでもかんでも小さな政府の問題にするのは違うのでは?2023/07/12
カモメ
2
現在の政治システムは集権的で閉鎖的であり「忖度」が行われ公文書の管理も杜撰。原子力規制委員会に見られるように専門性が欠如している。新自由主義に基づき、学区の自由化により競争原理が導入されたことで学力テストが目的化したりいじめの隠蔽が生まれると指摘する。学習指導要領解説の問題は、教師に対して中立性を求めながら家族愛、愛国心といったイデオロギー色が強いことであると思う。また、安倍政権は公共事業に力を入れていたが地域主導ではなく持続的な経済発展を促すものでは無かった。市民の異議申立て制度の創立が重要だとする。2021/03/28
awe
2
もう少し抑制的な文章を期待していただけに、少し残念。とはいえ文体の「左翼っぽさ」が鼻につくだけで、書かれている内容は至極真っ当かつ勉強になるものばかりだったので満足ではあった。本書は、安保体制、秘密法の制定、政治家のスキャンダルなどの「大状況」には国民は注目するが、種子法や水道法の問題など国民の生活に密着した「小状況」の問題が注目されていないという問題意識から始まる。そして、そうした国民の生活が新自由主義に侵されているというのが趣旨である。2021/02/14
河村祐介
1
うーん、第二次安倍政権批判が前傾化して、タイトルと若干内容が乖離してしまっているので、タイトルで買ってしまった自分には微妙というか…… このタイトルで有れば国鉄解体からもちろん第二次安倍政権批判もありつつ維新行政などなど、その新自由主義政治の類型みたいなの想像するよねという感じで。 第二次安倍政権の功罪史みたいな方が相当しいというか。2021/02/19
ヤスキ
0
少し難しかった。しかし政治や行政に無関心ではいられない。2021/01/26
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