内容説明
ついに大元帥の位まで登りつめた、ベルトラン・デュ・ゲクラン。国王シャルル五世との奇跡のデュオは、民衆に希望をもたらした。破竹の快進撃を続ける武将は、いつしか生ける伝説に。だが、フランスで、スペインで、強敵に打ち勝ってきた男にも、黄昏は訪れる。その日まで――、男は太陽のように、周囲を照らし続けた。不世出の軍人と彼を巡る群像を描く歴史小説、堂々の完結編。(解説・北上次郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
91
むしろ英雄の愛憎劇がこの物語のメインだったのではないかと。ベルトランの喜劇的な言動は深い悲劇性の裏返しだったのでは。ベルトランの栄光は孤独と紙一重というよりもむしろ一体。ベルトランの栄光と孤独、そして彼を取り巻く人々の変化を通して、「歴史とは勝者の記録だけではない」のではないかと思わされました。2025/11/14
おにく
35
これまでにない戦術で戦争の常識を覆したデュ・ゲクランと、冷徹な政治手腕で内外の政策を強固にしたシャルル五世との連携で、フランスはイングランドに奪われた領土をほぼ取り戻したという。物語では、彼らを取り巻く多くの人に焦点が当てられ、様々な感情を持ちつつ、自分の役割を見出だしてゆく姿が見られます。たが、人は持ちつ持たれつで、大元帥になったゲクランは名声目的の貴族たちに囲まれ、往年の強さを失ってしまった。デュ・ゲクランは1380年没、シャルル五世もその二ヶ月後に死去。だが百年戦争の抗争の中盤でしかないという。 2022/05/22
大阪魂
34
下巻!戦の天才で超自由人やったベルトラン・デュ・ゲクラン、制海権握るためカスティーリャでは王弟エンリケを王に押し上げ、フランス領内からはイングランド軍をほぼ撤退させてまう!その功績で小貴族から大元帥、「神の子」と崇められるまでに出世、でも愛妻ティファーヌを亡くし、政治面を支えてくれてたエマヌエルが去り、ライバルやったグライーやエドワード黒太子たちも次々死んでしまう…そんな中、国王シャルル五世ともすきま風が吹き…最後は「ママン」と言い残して死んでしまうベルトラン…後半は戦記ゆーより壮大な人間物語やったね…2026/05/12
Fondsaule
28
★★★★☆ 国王シャルルに取り立てられ、大元帥になったベルトラン・デュ・ゲクラン。民衆にも人気。ただ軍人ともなれば、理不尽な負けと分かっている戦にも行かなければならない、捕虜にもなる。でも性格は子供のまま。実際こんなだったら、周りの人間はさぞやりにくかったろう。2019/09/23
しーふぉ
26
貧乏貴族の家柄からフランス大元帥であり軍神と崇められたゲクラン。アンジュー様が…その後の歴史は知らないけれど、100年戦争がまだまだ続くということは、せっかくシャルルとゲクランのデュオで築いた優位も後継が台無しにしてしまったということなのか。2017/04/21
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