内容説明
すべての酒飲みに捧げるアル中小説
「この調子で飲み続けたら、死にますよ、あなた」
それでも酒を断てず、緊急入院するはめになる小島容。
ユニークな患者たちとの会話や担当医師との対話、
ときおり訪れる、シラフで現実と対峙する憂鬱、
親友の妹が繰り出す激励の往復パンチ――
実体験をベースに、生と死のはざまで揺らぐ人々を描き、
吉川英治文学新人賞に輝いた著者の代表作が新装版になって再登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
92
という訳で、新装版読みました。最初に読んだのはもう20年くらい前かな。一人暮らしで飲んだくれてばっかいた頃に(笑)内容はといえばほとんど覚えてはいなかったのでやっぱり楽しめました。と同時に切ない。でも、大好きな小説ってのはこうやって何年経っても色あせないものなんだよね。町田康の解説もなんだか暖かい気持ちになりました。今日出来ることは明日やる。明日の分の酒は、今日飲む。皆様、カンパーイ!2020/12/22
はにこ
86
中島らも、初読み。アル中になって入院する男の話。アル中ってこんなに怖いものなんだね。薬が法律で規制されるのに、酒は何で大丈夫なのかなと思ってしまうほど恐ろしい。とはいえ、私も酒好き。作品の中に出てきたアル中テストは、全く当てはまるものがなかったので大丈夫なのかな。酒が好きではなく、道具として考える人がなるって書いてあった。それは何となくわかるかも。お酒はたしなむ程度にほどほどにしていきたいと思う。2025/06/18
Kerberos
75
「教養」とは学歴のことではなく、「一人で時間をつぶせる技術のことでもある」。主人公のこの言葉には大いに説得力がある。教養のない人間には酒を飲むことくらいしか残されていない、というのは、したがって真実である。しかし逆は必ずしも真ならず。だって中島らもその人こそ、教養あふれるアル中だったのだから。2023/04/25
ニッポニア
70
今ならunlimitedで。なぜ、飲んでしまうのか、アルコール中毒の苦悩と、彼を取り巻く人々の小説で、酩酊小説、とはよくいったものだ。だんだん酔っているような感覚になるほど、その過程がリアル。生活保護や保険適用など、しぶとく生きる人々の登場が説得力を持たせる。今宵、すべてのバーで杯をかかげてる人々に幸あれ。2024/07/28
k5
69
高校生の頃に読んでえらく感動した一冊ですが、その後けっこう酒を飲んだなあ、と感慨にふけってしまった。アル中病棟での物語としては吾妻ひでおの漫画にも近しいものがありますが、わりと理屈っぽくアル中を語るあたりはこの人インテリだな、と思います。演劇的な盛り上げが本当にすごい技術だなあ、とため息をつきます。2022/12/04




