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内容説明
司馬遼太郎著『坂の上の雲』の3人の主人公の1人であり、ビジネスマンを中心に多くのファンを持つ明治陸軍の名将・秋山好古。しかし彼の一生を詳細に追った評伝小説は、これまであまり書かれていない。本書は、手練の作家が様々な資料を駆使しつつ、「日本騎兵の父」と称えられた伝説の将軍の生涯を、正面から描ききっている。伊予松山藩士の家に生まれた好古は、貧しさから軍人の道を選び、創設まもない陸軍士官学校で「騎兵科」に進んだ。「騎兵」という兵種は、当然ながら従来の日本には存在しない。フランス留学を経て研究を重ねた好古は、日清戦争では自ら訓練した騎兵隊を率いて従軍。やがて日露戦争の火蓋が切られると、寡兵をもってロシアの大騎兵団を防ぎ、戦史を飾る激戦を繰り広げることになる。豪胆にして細心、戦場ではつねに前線に立ち、部下を思いやる心を忘れなかった指揮官。その人間的魅力を余すところなく描いた、著者渾身の力作小説である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
29
車はあったがまだ一般的でない日露戦争にて、あまり日本には馴染みのない騎兵部隊(火器所有であり機動力を重視)を組織し世界最強と言われたコサック騎兵隊に対等。日露戦争の勝利の流れとなった。勝ち戦に終わった日露戦争だが、この頃の日本は潮時を十分に理解していた。完全勝利には程遠いながら露軍は引き際を弁え、日本軍も戦える状況でない事を知り深追いをしていない。しかし太平洋戦争では負けに負け多くの犠牲者を出したことは悔やまれる。馬上の上でも酒を飲みながらも軍を指揮。無私の人。続く→2017/09/23
MIKETOM
10
日本騎兵隊の生みの&育ての親。自動車のなかった時代、馬の機動力を発揮し小人数のゲリラ戦、偵察業務、チャンス時の戦力、苦戦する味方の援護部隊など八面六臂の大活躍。日露戦争の勝因の一つだった。それにしても日露戦争とはどれだけハードな戦いだったか。絶対に勝てないとしか言いようのない戦いにおいて、確かに敵の自滅的要素はあったにせよ、人事を尽くして天命を待たなければ天祐は訪れなかった。日本史最大の危機と言っても過言ではない。秋山は海軍の東郷平八郎と似ていると思う。豪放磊落そして繊細な人柄等。明治の闘将天晴れ!2021/10/08
hrurururu
2
坂の上の雲の印象が強くて、ストイックで大酒飲みの立身出世の人というイメージであったが、それだけではなかった。晩婚主義だけど禁欲主義ではなく遊廓で遊んでるし、不思議な外交の才があると言わしめるユーモアの持ち主。豪放に見えて繊細で用意周到。お酒が入ると調子っぱずれの都々逸を始めるとか49歳で揺り椅子揺すりすぎてひっくり返るとか無邪気すぎ!好古と真之を育てた平五郎と貞の教育方針が気になるところ。「身辺は単純明快であれ。勉強すれば貧乏はせん。人間は死ぬまで働け。生涯、一事を成せば足る。困難には進んで当たれ。」2016/11/09
メカメカ
2
日本騎兵の父、秋山好古の伝記小説。 内容の大半は日露戦争の話になっている。読んだ印象では、名将といっても戦地で凄いだけでなく、教育・体制を作ったことが凄かったのかなと感じた。強い組織を作り上げることができる人が国には必要なのだと感じた。 また、明治期の男は凄いというが、日本全体に尽くす気持ちがあるからだと思った。後書きにある「温故知新、可以為師矣」を肝に銘じたいと思います。2015/03/24
うーさん
0
天才・秋山真之が、生涯頭が上がらなかったのが、この兄・好古であったそうです。 弟と比べると、世間ではあまり取り上げられませんが、地味ながらもしっかりと日本のことを考えた素晴らしい人物だと思います2018/08/15
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