社会システム 下 - 或る普遍的理論の要綱

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社会システム 下 - 或る普遍的理論の要綱

  • ISBN:9784326603251

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内容説明

本書はルーマンの理論が「オートポイエーシス」概念を摂取することによって「後期」の姿へと変貌していく、そのターニングポイントとなった。以後次々と刊行されていく「社会のシリーズ」で縦横に駆使されることになる諸概念装置が、一通り提起される。このルーマン理論の折り返し点ないし蝶番となった著書を碩学渾身の翻訳で読む。

目次

凡例

第7章 個人としての心理システム
 I 個人主義的還元論に抗して
 II 「個人」の思想史
 III 意識のオートポイエーシス
 IV 心理システムにとっての予期
 V 言語と感情
 VI 意識にとっての「死」

第8章 構造と時間
 I 構造の諸理論
 II 構造の概念
 III 出来事・時間・構造
 IV 科学理論上の帰結
 V 構造としての予期
 VI 構造と意志決定
 VII 機能の観察による構造形成
 VIII 予期の予期
 IX 予期の確実性/不確実性
 X 時間次元の自律化と問題化
 XI 予期同定の四水準
 XII 規範的予期と認知的予期
 XIII 予期の一般化
 XIV 予期がはずれるとき
 XV 潜在構造
 XVI 社会学的啓蒙
 XVII 構造変動

第9章 矛盾とコンフリクト
 I 矛盾は存在するか
 II 矛盾の二重の機能
 III 心理的/社会的矛盾
 IV 免疫システムとしての矛盾
 V 全体社会の免疫システムとしての法
 VI 矛盾に至る諸契機
 VII 矛盾の時間的拡張
 VIII システムとしてのコンフリクト
 IX 条件づけ
 X コンフリクトの重みづけ

第10章 全体社会と相互行為
 I 「全体社会/相互行為」という差異
 II 全体社会
 III 相互行為
 IV 相互行為にとっての全体社会
 V 全体社会にとっての相互行為
 VI 社会的行為/全体社会の行為
 VII 世界社会の自己記述
 VIII 進化への/進化の貢献

第11章 自己言及と合理性
 I 自己言及の遍在性
 II 「言及」の概念
 III 三種の自己言及
 IV 基底的自己言及
 V 再帰性
 VI 反省
 VII 自己言及と他者言及
 VIII 脱トートロジー
 IX プランニング
 X 合理性

第12章 認識理論にとっての諸帰結
 I 自然化された認識理論
 II 認識のオートポイエーシス

訳者あとがき
原注
訳注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

9
認識論の自然化という本書の目論見には、実験室のような閉鎖系の物理学モデルから環境と生命の開放系の生物学モデルに人間中心の認識論を転換する要請があるようだ。本巻中盤で扱われる構造の検討を辿ると、生物学由来のシステム概念を社会学に採用されたのは、各要素の集まりである構造を採用する社会概念が環境等の外との動的関係に記述しにくい点からも理解できる。システムから見ると社会を支える「意味」も不安定であるゆえに、自己参照を繰り返すシステムは、矛盾を抱えつつ予期する自己言及的ループを作る、とされる(免疫システムと類似)。2024/07/10

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