内容説明
国家に裏切られた男たちの最後の賭け! ――情報源として接近した女を、自殺に追い込んでしまった、警視庁公安部員。官僚同士の綱引きに巻き込まれ、無理な調査の挙げ句、退職を余儀なくされた、公安・外事部門の捜査員。すべてを組織に捧げ、裏切られた5人の男たちが、強大な国家権力と官僚組織に対し、最後の賭けに出た! 「桜の罪」を問う、衝撃の問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
16
国を守るために必死の活動をしてきた警察官たちが、組織の上層部の考え方やキャリアたちの都合で使い捨てにされる。怒りを抑えきれなかった5人が首相官邸を占拠する。5人の抱える思いは理解できなくもないが、恋人や女性記者の絡みなどが少し安易に過ぎたような気が。2012/08/28
hiyu
3
その動機はさておき、行き当たりばったりのようにも思え、また、ラストはどうしてこの形にしてしまったのだろうか。妙な悪循環が印象に残った。2023/01/04
広瀬
1
腐っている。現実の警察や官僚については知らないが、この小説においては、腐っていると感じていしまう。そしてそんな汚い組織に支配されている社会が恐ろしく感じる・・・。警察組織に裏切られた5人の男たちが、権力の象徴である首相官邸を占拠。事務次官らを人質にとって、彼らは声明文を読むことを望む。2009/07/24