内容説明
親友が書きつくす赤軍幹部の素顔! 「あの事件の吉野と、私の知っている吉野のあいだには、あまりにも大きな落差があった」――1972年、日本中を震撼させた連合赤軍。その幹部に吉野雅邦という男がいた。小・中学校の同級生で、事件直前まで吉野と家族ぐるみで親交を深めていた著者が、事件後の往復書簡を含めて、その心の遍歴を辿りながら、裁判記録や関係者からの聞き取りを重ねて、かつてないアプローチで「あの事件」に迫る! <上下巻>
※本書は2003年4月、小学館より単行本として刊行されたものに、その後、新たに発掘された資料・インタビューなどを加筆、全面的に構成し直して上下に分冊したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うずら
4
手紙、裁判記録、関係者からのヒアリングであさま山荘事件を明らかにしていく本。総括という名のリンチを正当化する理屈はもう支離滅裂。極限状態で人間はこんなにも理性を失っていってしまうのですね。辛いから下巻は少し間をおいてから読みます。2012/04/14
茶々太郎
3
商業誌の編集長をしていた著者であるだけに、冷静かつわかりやすい文章は関係書籍の中でも随一と言える。事件後の関係者、特に青砥・前澤の証言は他の書籍に見られなかったので貴重であり、事件の全景を描いたルポとしての価値は高いと思われる。下巻へ続く。2012/10/11
みち
2
犯人たちが、いまでいう"中二病"であることに驚いた。もちろん、社会意識の高さなど、いまの大学生よりも大人な面も多いが、理想と現実の落差に落ち込み、自殺願望を持つ点など、"中二"的な面も目につく。今の大学生よりもエリート意識が強く、自分への特別感を持ち続ける一方で、結局はサラリーマンになるしかない、という過渡期の意識が、そのようなアンバランスさになったのか。2014/10/28
Ikuto Nagura
2
なぜか2014年の初読書をこの本にしてしまった。山岳ベース事件の前半まで。2014/01/01
クーちゃん
2
いわゆる連合赤軍事件がどのような事柄だったのかが事件に関わった書簡、証言を中心に構成されている。特に著者の友人である吉野雅邦の生い立ちとかかわりがレポートされていた。 今の時代ならば20代そこそこの青年に、過激なまでの社会との接点を求めることは難しいのだろうと感じた。僕は一体20代のときに何をしていたのだろう? 社会的弱者が平気で切り捨てられていく世界の中で、何とかしたいと身を捨て運動に飛び込んでいった青年たちに、嫉妬を感じてしまう。2012/02/18
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